早期英才教育に焦りすぎる中国の親たち―中国国営メディア

Record China    2012年6月3日(日) 14時42分

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5月31日、子どもが学齢に達する以前から、外国語や漢字、数学などを教え込む早期英才教育が中国の保護者たちの間で加熱している。スタートラインで後れをとるまいと考える両親が多いのか、しかし、こうした親の焦りが子供たちから貴重な子供時代を奪っている。

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2012年5月31日、子どもが学齢に達する以前から、外国語や漢字、数学などを教え込む早期英才教育が中国の保護者たちの間で加熱している。スタートラインで後れをとるともう取り返しがつかないと考える両親が多いのか、しかし、こうした親の焦りが子供たちから貴重な子供時代を奪っている。新華社の報道。

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浙江省教育学会の魯林岳(ルー・リンユエ)副会長は子どもの教育について、“楽しく学ぶ”がモットー。娘が小学校に入学する前は、とにかく“お勉強”と呼ばれる類のものは一切させなかった。しかし、娘が学校へ通い始めると、そんな考えは異端だったことに気付く。娘の同級生は英語やピアノなどの習い事を経験しているのがほとんどで、中には漢字2000文字をマスターしている子もいた。同じく浙江省在住のあるお母さんは、子どもを私立学校に入れようとしたが見事に不合格だった。その理由は「習い事の数が少ない」というもの。塾のひとつも通ったことのない子供は見向きもされないのだという。

学齢前の子供に対する教育に携わって30年になる王芳(ワン・ファン)氏は、「最近の保護者たちはとても焦っている。そして常軌を逸していて、怖いくらいだ」と語る。まるで入学前にあらかじめ、小学校6年間のカリキュラムを済ませておこうとしているかのようだという。「彼らも本当は知っているのです。子どもの素質を伸ばすことや、心身の健やかな成長のほうが大切だということは。ただ、“他の子に負ける”という恐れの前に、多くの親がひれ伏してしまう」と、その心理を分析する。

こうした親の熱心な教育方針が、逆に子供たちの意欲や興味を殺してしまうケースは少なくない。以前、浙江省は国際数学コンテストの優勝チームを出したことがあるが、受賞後に子供のうちの1人は「もう2度と数学の勉強は嫌だ」とこぼしたそうだ。子供の意欲を削がずにのびのびと勉強してもらうために、省内の一部の学校では期末試験を廃止したり、成績を点数で評価する制度を撤廃したり、放課後の補習クラスを禁止したりしたが、いずれも保護者達からのクレームによって、こうした試みの前途は多難だ。(翻訳・編集/愛玉)

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