「中国人はすぐに帰国する」と嘆く前に、企業側がまず働きやすい環境づくりを―華字紙

Record China    2012年5月30日(水) 9時20分

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28日、日本の華字紙は、世界中の企業から引っ張りだこの中国人留学生を引き留めるため、日本企業も環境づくりに努力すべきだと論じた。写真は4月、桜が満開の東京・小石川後楽園。

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2012年5月28日、華字紙・日本新華僑報は、世界中の企業から引っ張りだこの中国人留学生を引き留めるため、日本企業も環境づくりに努力すべきだと論じた。以下はその内容。

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在日中国人留学生の数は今年、再び10万人を突破し、東日本大震災前とほぼ同じ水準に戻った。日本政府と企業はようやく国際的な人材の価値に気付き、今年は中国人留学生を大量に採用する計画。だが、日本企業の体質は20年前からほぼ変わっておらず、世界的な流れから完全に取り残されている。それは中国人留学生の採用においても同じことがいえる。

そもそも企業と留学生は対等ではない。採用する側の企業が絶対的有利な立場にある。だからこそ、企業側は留学生が働きやすい環境を努力してつくる必要があるといえるのではないか。まずは、留学生の採用枠をもっと増やすべきだ。大半の企業は留学生枠すら設けておらず、彼らは日本人学生と同じ土俵で戦わざるを得ない。

そのため、成績優秀なごく一部の人間しか採用されないというのが現状だ。しかも、将来的には祖国に帰りたいという考えを示しただけで、すぐに候補から外される。それに、ITや通訳、製造といった限られた分野でしかチャンスが与えられない。採用後の育成も古株の中国人社員に任せきりで、日本人社員と交流する機会すらなかなか持てない。

また、「中国人はすぐに転職や帰国する」と決めつけ、最初から過度の期待をかけていないようにみえる。だが、そうではなく、企業側はせっかく雇った中国人社員をどう活用していくかを考えるべきだろう。中国経済は今、目覚ましい発展を遂げている。そんな中、中国人社員をいかに長く引き留められるか。どうすれば、彼らが帰りたいと思わなくなるのか。企業側は真剣に検討する必要があるだろう。

中国人留学生は優秀な人材として世界中で引っ張りだことなっている。もはや一種のブランドと化しているといっても過言ではない。そんな彼らを引き留めたかったら、まずは企業側が心の中のわだかまりを捨て去るべきだ。そうでなければ、日本に国際的な人材が集まることはないだろう。(翻訳・編集/NN)

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