「宅配便」を「薬配便」として利用=音響製品の電池中身をエフェドリン詰め替えて運送―中国

配信日時:2018年6月18日(月) 8時50分
「宅配便」を「薬配便」利用=電池をエフェドリンに詰め替え
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中国メディアの新浪などは16日、音響製品の宅配便に見せかけて、覚醒(かくせい)作用のあるエフェドリンを海外に送ろうとして警察に摘発されたと紹介する記事を掲載した。
中国でも日本と同様に、通販などの普及と同時に宅配便の利用が大幅に増え、物流システムも急速に整備されている。中国メディアの新浪などは16日、音響製品の宅配便に見せかけて覚醒(かくせい)作用のあるエフェドリンを海外に送ろうとした事例があったと紹介する記事を掲載した。

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音響製品の宅配便に見せかけて違法薬物を輸出する動きがあるとの情報を入手したのは、広東省深セン市警察の宝安分署だった。5月30日のことだ。該当すると思われる荷を調べたところ、内部に青と黒の、形状は同じだが外観の異なる電池2種が使われていた。

黒色の電池は通常の電池だった。青の電池は中身が白い粉に入れ替えられていた。覚醒作用のあるエフェドリンだった。音響製品は黒色の電池の電力供給だけで正常に作動した。検査されてもすり抜けようとする意図であることは明らかだった。

問題の荷は90点あった。いずれもニュージーランド向けの宅配便だった。エフェドリンの量は計4.7キログラムだった。中国国内に麻薬の密売人がいるのは明らかだった。警察としては問題の荷を押収せねばならないが、到着予定日を過ぎてニュージーランドの受取人に届かねば、中国国内の「売り手」に連絡があるだろう。そうなったら、警察の網にかかったと察知して逃走されてしまう。「送り主」を見つけるのは時間との戦いだった。

警察は6月3日午後9時、福建省福州市で呉という男の身柄を確保した。しかし事情を詳しく聞いた結果、呉は容疑者でないと判断できた。呉は宅配便などの運送の業務をしており、「福州から深センに荷物を運んだだけ」と主張した。呉の驚き方からしても、うそではないと思われた。呉は、深センへの運送は仲間の許という人物から引き継いだと主張した。

警察が許を探し当てたのは4日午前2時だった。許は「自分は(福建省)福清から福州まで、荷物の運送を依頼されただけ」と主張した。5月24日に福州に向う前に自動車部品店の前の路上で休息している時に、50歳前後と思われる男2人に100元(約1720円)で荷を運んでくれと依頼されて引き受けたとの説明だった。

許の説明から、警察は何らかの人物または組織が、違法薬物を仕込んだ荷を宅配便のルートに紛れ込ませて配送しようとしたと断定した。

捜査の結果、荷の運送を許に依頼したのは劉と鄭という男と判明した。2人の身柄を拘束して取り調べたところ、鄭がまず、「商売をしている」といういう男に「金を儲ける方法がある」と持ちかけられたことが分かった。劉と鄭は伝統劇の歌を歌う民間芸人で収入は不安定だった。

鄭によると、仕事を持ち掛けたのは何という男で、電池の中身をエフェドリンに入れ替える仕事と説明された。方法は「専門家」が教えてくれるとのことだった。報酬は3000元(約5万2000円)。鄭は考えたが、仕事を受けることにして、芸人仲間の劉も加わらせることにした。

警察は鄭らに対して作業場所を問いただした。その時、鄭らに仕事を依頼した何という男の身柄を拘束したとの知らせが入った。鄭は観念したらしく、作業場所を供述した。福清郊外にある高級住宅だった。警察が調べたところ、鄭が供述した住宅から電池に詰めた分とまだ詰めていない分を含め、エフェドリン22.6キログラムが見つかった。

鄭と劉に「電池へのエフェドリンの入れ替えの方法」を教えたのは、黄という男と分かった。黄は上海在住で、「仕事」の際にだけ福建省の福清に足を運んで「詰め替え方法」を伝授していた。警察はただちに上海に向かい、黄の身柄を拘束した。

黄はネット通販大手の陶宝を通じて音響機器を購入し、送り先として福清市を指定していた。エフェドリンを仕込む「作業場」を居住地から遠隔の地としたのは、関係者と顔を合わせる機会をできるだけ少なくして、安全を図る意図だったと分かった。

警察は黄の身柄拘束を持って、同件を「一件落着」とした。

上記案件で、警察の情報入手などの方法は紹介されていない。今後の捜査への影響を考えた警察の判断が影響していると思われる。中国では違法薬物密売など、重要な事件の捜査過程が報じられることがしばしばある。肝腎な点はぼかされているが、かなり具体的な記述も多い。犯罪者やその「予備軍」に対して摘発成功を伝えることによる「抑止効果」や、一般大衆に対して警察力が機能していることをアピールする狙いがあると考えられる。
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