貧困村のブロードバンドインターネットカバー率が90%以上に―中国

人民網日本語版    2018年6月13日(水) 0時50分

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中国は20年までに貧困村12万2900カ所のブロードバンドインターネットカバー率を98%以上にするという目標を掲げている。写真は中国の農村。

中国工業・信息(情報)化部の公式サイトによると、同部がこのほど発表した「インターネット貧困支援の推進に関する実施プラン(2018-20年)」は、インターネットインフラの建設を突破口、インターネット貧困支援応用の加速を方向性として、都市部と農村部の『情報格差』を縮小するよう求めている。そして、18年までに、第13次5カ年計画(16~20年)が明確に示している「貧困村のブロードバンドインターネットカバー率を90%以上にする」という目標を前倒しで達成し、20年までに中国全国の貧困村12万2900カ所のブロードバンドインターネットカバー率を98%以上にするという目標を掲げている。経済日報が伝えた。

15年末から、中国は試験ポイントを設置して電気通信ユニバーサルサービス関連の3件のプロジェクトをすでに実施しており、その投資総額は400億元以上(約6880億円)となっている。今年末までに、それら3件のプロジェクトが全て完了し、行政村13万カ所に光ファイバーを通すという目標を達成する見込みだ。それには、貧困村4万3000カ所が含まれており、光ファイバーがすでに通った貧困村のアクセス速度は平均65Mと、都市の平均水準を上回っている。

同部の関連の責任者によると、「これを基礎として、今年も試験ポイント計画を策定した。第四世代移動通信システム(4G)のカバーを電気通信ユニバーサルサービス試験ポイントに盛り込み、貧困村での4G普及を重点的に推進する」という。

また、「調査では、インターネットの費用の問題が、インターネット貧困支援業務推進のハードルとなっていることが分かった。その他、アクセスが不便で、非常に貧しい村ではインターネットが通っているものの、インターネットの需要が低かったり、操作できる人がいなかったりすることが原因で、利用者が非常に少ない状態になっていることがある。中には、2、3世帯しか利用していなかったり、利用者がゼロだったりする村もある。そのため、今後は通信事業者に対して、インターネットの速度向上と価格の引き下げに一層取り組むよう働きかけ、電気通信事業者が貧困地区や貧困層に対する優遇を強化するよう導き、貧困支援を目的とした料金割引を打ち出すよう奨励することで、貧困層のブロードバンドインターネット利用をめぐる料金負担を軽減したい」と説明した。

その他、同プランは、スマート端末の普及加速、貧困支援モバイルアプリの開発、動画サービスの積極的な推進、「インターネット+教育」、「インターネット+健康医療」の大々的な推進、ターゲットをしぼった貧困支援プラットフォームのアプリ開発強化などの措置を講じることで、インターネット貧困支援の確実な実施を促進しなければならないとしている。

この点について、前出責任者は、「調査では、現在、農家の人たちがインターネットを使用して行っているのは主に、微信(WeChat)でのビデオ通話と、IPTVでテレビを見ることの2つであることが分かった。一方、EC取引、電子政務、遠隔医療、遠隔教育などの面でのアプリの普及率は依然として低く、貧困支援において、ブロードバンドインターネットの普及が十分な役割を果たせていない。そのため、今後は、スマート端末の普及を加速させ、インターネットのEC取引、教育、医療、農業生産などの分野における応用推進を大々的に行わなければならない」との見方を示している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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