海南ノービザ政策が施行1カ月、ロシアと韓国の観光客が最多―中国

人民網日本語版    2018年6月10日(日) 5時30分

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中国の海南省が5月1日に59カ国からの観光客を対象に査証免除政策を実施してから1カ月がたち、その間にノービザのインバウンド観光客が増加を続けた。写真は三亜。

中国の海南省が5月1日に59カ国からの観光客を対象に査証(ビザ)免除政策を実施してから1カ月がたち、その間にノービザのインバウンド観光客が増加を続けた。同省公安庁出入境管理局が6月4日に明らかにしたところによると、5月31日午後4時現在、海南を5月に訪れた59カ国からのノービザの観光客はのべ2万4263人に達し、観光客を乗せた航空便は250便に上り、前年同期比8%増加した。このうち三亜を訪れた観光客はのべ1万9115人で全体の79%を占め、海口はのべ5148人で21%を占めた。国別観光客数の上位4カ国はロシア、韓国、インドネシア、カザフスタンで、いずれものべ1000人を超えた。北京商報が伝えた。

同政策の施行後、海南を訪れるインバウンド観光客が大幅に増加した。単日のデータをみると、5月31日午後4時現在、59カ国からのノービザ観光客はのべ588人に達し、観光客を乗せた航空便は5便に上り、同149%増加した。施行後の第1週のデータをみると、5月6日午後4時の時点で、59カ国からのノービザ観光客はのべ5358人に達し、ノービザのインバウンド観光客の割合は同25%上昇した。

ノービザインバウンド観光客の国別上位4カ国はいずれも1000人を突破し、1位のロシアはのべ1万646人、2位の韓国はのべ6107人、3位のインドネシアはのべ4399人、4位のカザフスタンはのべ1758人だった。5位はマレーシアでのべ809人、6位はタイののべ279人だった。インバウンド観光客の増加は現地の旅行産業に多くの利益をもたらした。同省の旅行会社の社員は、「ノービザのインバウンド観光客が増加して、受け入れる外国からの個人旅行客が目立って増加し、好調な時には1月当たりの顧客数が1000人に達する」と話す。

北京連合大学観光産業経済学院の張金山(ジャン・ジンシャン)院長は、「海南が59カ国からの観光客を対象としたノービザ新政策を施行するまでは、ロシアや韓国などが海南の主なインバウンド観光客供給源だった。そして今、政策が施行されてから1カ月がたちノービザインバウンド観光客の数には全体としてそれほど大きな変化はないとみられる。地理的な位置を考えると、ロシア、韓国、インドネシアなどのアジア諸国は中国からの距離が近く、中国に旅行するのに便利な位置にあるといえる。中でもロシアは中国にとって最大の隣国で、インバウンド観光客はこれまでも多かった。今、海南でノービザ政策が打ち出されたことも、ロシアの観光客の旅行熱を高めている。韓国の観光産業はここ2年ほどはアウトバウンド観光客数がインバウンド観光客数を大幅に上回り、観光収支の赤字の規模が拡大を続けている。米国オーストラリア、カナダなどの西側諸国からのインバウンド観光客は少ない。これはこうした国々にとって中国は長距離旅行の目的地であり、観光客の多くは中国より近場のカリブ海などの沿岸リゾート地を選ぶ傾向が強いためだ」と分析する。

また張院長は、「直近の1カ月間のデータをみると、海南の59カ国からの観光客向けノービザ政策は確かにインバウンド観光客数を増やしたが、増加傾向はいずれ落ち着くとみられる。政府は海南観光を発展させるために優遇政策を打ち出すが、海南省の観光は海や自然の生態環境が中心で、歴史や文化の蓄積は少なく、観光資源に一定の弱点がある。よって中国と西洋の文化の違いを体験したい外国人観光客を呼び込む力は弱いといえる。関連の主管部門は海南観光の特色を引き続き開拓し、海外からの観光客を誘致する力を高める必要がある」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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