2012年4月23日、中国紙・環球時報は、フランス大統領選の第1回投票を22日に控え、候補者10人のうち9人までがチベット仏教最高指導者ダライ・ラマとの会談を表明したと報じた。

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候補者らがフランスのニュース雑誌ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール（Le Nouvel Observateur）に語った。与党・国民運動連合（UMP）の現職、ニコラ・サルコジ氏は「中国の指導者にチベット問題をしょっちゅう提起している」「チベットはフランス人民と私本人にとってとても重要な議題」と述べたのに対し、最大野党・社会党のフランソワ・オランド前第一書記は「ダライ・ラマはノーベル賞受賞経験もある宗教家。いかなる政治的役割も放棄した。会談を断る理由がない」と表明した。

これについて、北京師範大学政治学・国際関係学院の張勝軍（ジャン・ションジュン）副院長は環球時報に対し、「今回の大統領選の結果がフランスの対中政策を変えることにはならない。両国の間にはそれほど大きな利益衝突はなく、欧州全体が債務危機解決のため、中国と積極的に協力関係を結びたいと思っている」との見方を示した。

22日の第1回投票の結果、オランド氏が1位、サルコジ氏が2位となり、5月6日に両氏による決選投票が行われることが確定した。この結果を受け、フランスの経済紙Les Echosは「オランド氏はかなり反中だと思われている。中国はサルコジ氏を支持するだろう」と報じた。オランド氏が以前、北京を訪問した際、中国高官は誰も会おうとしなかったという。

一方、サルコジ氏もこれまで中国と様々な対立をしてきたが、その後、ダライ・ラマと会談しないと表明するなど、中国に対してかなり譲歩した姿勢に転じている。（翻訳・編集/NN）