拡大
9日、中国政府はこのほど、山西省、上海市、陝西省の3カ所でメタノール自動車のテスト事業を行うことを決定した。写真は上海の企業が開発したメタノール自動車。
(1 / 2 枚)
2012年4月9日、新華網によると、中国の製品油価格が全面的な「8元時代」に突入したことを背景として、経済的で省エネルギー性能に優れた新エネルギー自動車が人々の視界に入ってきた。約30年にわたって研究が行われてきたメタノール自動車も発展の時を迎えようとしている。中国政府はこのほど、山西省、上海市、陝西省の3カ所でメタノール自動車のテスト事業を行うことを決定した。人民網日本語版が伝えた。
【その他の写真】
ある業界関係者によると、国が文書を発表してメタノール自動車のテスト事業を推進するのはこれが初めてのケースであり、川上・川下の産業に対する規範となり、各産業に推進作用をもたらすことになるという。
メタノール産業はこれまでずっと「あいまい模糊」とした状態にあった。政策決定の面や社会的な面で心理的に「ひっかかり」があり、業界では規範にもとる運営が行われていたためだ。
全国エーテル燃料標準化技術委員会の降連葆(ジアン・リエンバオ)常務副秘書長によると、社会各界でメタノール自動車のホルムアルデヒド排出や安全性などが大きな問題になっており、消費者の心には懸念があるため、メタノール自動車は全体としてはあまり発展を遂げてこなかった。理論的にはメタノールやガソリン、ディーゼルオイルの毒性はいずれも中レベルであり、通常の排出をみるとメタノール燃料は明らかにガソリン・ディーゼルオイルよりも優れている。またメタノール自動車に改造された自動車を運転した人たちによると、メタノール自動車は動力が不十分、燃料ポンプの腐食性が高い、高品質のメタノールを購入できないといった問題があるという。
メタノール自動車産業に存在するさまざまな規範に反した問題について、国は今回のテスト事業では限定された地域、限定された燃料、限定された自動車の利用という原則を厳格に踏まえて、メタノール自動車製品の関連技術の規範を明確にし、メタノール自動車に関する基準やシステムを構築するとしている。またメタノール使用率の高い自動車をめぐり、代替燃料のインフラ設備の改造、建設、管理の規範化を打ち出すとしている。
こうしたシグナルは水門を開くような効果を上げ、多くの省・自治区・直轄市でメタノール燃料と自動車の研究開発、応用、普及への意欲が高まっている。
国内最大のメタノール自動車メーカーである山西華頓実業有限公司の呉躍曲(ウー・ユエチュー)総裁によると、これまでに広州市、重慶市、海南省、江西省、湖北省などの企業7社が、同社とメタノール燃料の生産協力に調印したという。業界のリーディングカンパニーとして、同社は燃料技術の研究開発で全面的に前に進み、メタノール自動車をめぐる実験に積極的に参与するという。(編集/TF)
Record China
2011/12/16
Record China
2010/7/2
Record China
2012/4/3
Record China
2012/3/29
Record China
2012/3/22