「カッコ悪い」と若者が方言を敬遠、伝承衰退に危機感―中国

Record China    2012年3月24日(土) 11時24分

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22日、方言を話す若者が減少傾向にあることが中国のネット調査で明らかになった。「方言の消失は地方文化や少数民族文化の衰退につながる」と学者らは危機感を抱いている。写真は湖北省武漢市のバー。

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2012年3月22日、中国青年報によると、中国で方言を話す若者が減少している。このため政府は国内各地の方言や少数民族の言語を記録する有声データベースの作成に着手。江蘇省ではすでに試験的データベースが完成しているという。

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中国青年報社会調査センターが民意中国網と新浪網を通じて実施したインターネット調査によると、回答者1045人のうち95.9%が「方言を話すことを嫌がる若者が身近にいる」と答えた。また37.1%が「自分の周りでは純粋な方言を話せる若者が少なくなっている」と感じている。回答者のうち41.1%が1980年代生まれの若者で、40、1%が1970年代生まれ。「日常的に方言を話している」のは39.0%、「時々方言を話す」が47.0%、「方言を話すことはあまりない」が3.8%、「方言を話したことがない」が8.2%、「方言を全く話せない」が2%だった。

若者が方言を話さなくなった理由については、彼らが「方言は田舎くさい(63.9%)」「方言はカッコ悪い(50.9%)」と感じていることや、「授業や受験、就職に必要なのは普通話(標準語)」という現実が挙げられる。また、過去に中国政府が大々的に提唱した普通話普及キャンペーンの影響で「標準語を話す人間は知的で、方言を話す人間は無教養」といった観念が社会全体に浸透していったことも理由の1つだ。このため、多くの学者たちは「方言の消失は地方文化や少数民族文化の衰退につながる」として、各地方の民謡、劇、口頭伝承文学などの記録や、科学的な方言調査の実施、学校での方言教育の導入などの必要性を指摘。政府に対し、国家的規模での方言の保護を強く求めている。(翻訳・編集/本郷)

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