自家製の薬用酒を飲んで15人中毒・5人死亡=中国メディア「神農氏になろうとするな」「悲劇多発」

Record China    2018年5月5日(土) 23時0分

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重慶市で3日、自家製の薬用酒を飲んだ15人が中毒症状を起こし、うち5人が死亡した。北京市メディアの新京報は「神農氏になろうとするな」「悲劇が多発している」などと論評した。資料写真。

重慶市メディアの華龍網によると、同市璧山区内で3日、自家製の薬用酒を飲んだ15人が中毒症状を起こし、うち5人が死亡した。北京市メディアの新京報は5日、「神農氏になろうとするな」「悲劇が多発している」などと同事故を論評する記事を発表した。

4日付華龍報によると、事故が発生したのは同区で3日昼に行われた住人の誕生日の祝賀宴会。誕生日を迎えた本人が出席者に自家製の薬用酒を振る舞ったところ、飲んだ人が中毒症状を起こし、15人が病院に運ばれた。同日午後11時までに5人が死亡、5人は救命処置中で、残りの5人は症状が比較的軽いという。

同件を受け、新京報は5日、「神農氏になろうとするな」などと論ずる記事を発表した。神農氏は古代中国の伝説上の人物。人々のために薬草や毒草などの知識を与えようとして、あらゆる植物を自分で試したので、最後には中毒して死んだとされる。

新京報は、中国では古くから薬用酒が使われてきたと紹介。後漢の時代(22−220年)には製法の記載が見られ、唐代(618−907年)ごろになると、多種多様な薬用酒についての詳細な記述が増えたと説明した。

ただし、薬用酒については歴史上でも「製法上の注意」や「使用上の注意」も細かく記載されており、さらに現代に至っては政府が薬用酒の製造技術に基準を作るなどしていると紹介。ところが中国では、薬用酒が古くから伝わっており、比較的手軽に作れてしまうことから、一般大衆が自分で薬用酒づくりをすることが多く、その結果「悲劇が多く発生している」という。

北京同済医院(病院)の呉大真(ウー・ダージェン)院長は重慶市で発生した事故について「多くの人が、自分の考えだけで適当に薬用酒を作っていることが、中毒事故につながっている」と指摘した。また、別の専門家によると、一部の飲食店が自家製の薬用酒を客に提供しているが、薬用酒づくりにおける「禁止事項」などを考えずに作っている場合も多く、客の健康に対する脅威になっているという。(翻訳・編集/如月隼人

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