関西経済をいかに復活させるか、日本で「ルック・ウエスト」が話題に―中国メディア

人民網日本語版    2018年4月25日(水) 18時0分

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日本の経済界では、関西の経済をいかに復活させるかが近年、大きな話題となっている。2017年11月末、関西経済連合会は、関西地域の経済規模を全国に対して再び2割まで引き上げるための地域経済復興計画を発表した。写真は大阪。

日本の経済界では、関西の経済をいかに復活させるかが近年、大きな話題となっている。2017年11月末、関西経済連合会は、関西地域の経済規模を全国に対して再び2割まで引き上げるための地域経済復興計画を発表した。雑誌「環球」が伝えた。

計画4項目の一つが「ルック・ウエスト」だ。「ルック・ウエスト」には2つの視点があり、一つは「東京一極集中是正」を削除し、「縮小版東京」になることを目指すのではなく、長所を生かして短所を避け、関西の優位性を誇る各種資源を十分に活用すること、もう一つは、関西がアジアに進出するだけでなく、アジア各国との協力を深化させ、中国や東南アジア、インドなどとの双方向の関係を構築し、アジアの優秀な企業に関西に来てもらうことを含む。

関西経済連合会によると、優位性ある資源という観点から見ると、関西には発展の良い基礎があり、京都や奈良など、伝統文化が良い状態で残る旧跡もあれば、神戸などの異国情緒漂う都市、さらに、大阪のような現代化された大都市、琵琶湖東の山、川、田園風景が美しい地域もある。そして、高い実力を誇る伝統製造業のほか、医療、航空、人工知能、環境保護、クリーンエネルギーなどの新産業の基礎もある。

関西経済には発展のチャンスも多い。例えば、ラグビーワールドカップ2019、20年東京五輪、ワールドマスターズゲームズ2021などが日本で開催されるほか、日本政府は19年G20サミット首脳会議を大阪で開催することをすでに決定している。また、大阪は、25年万国博覧会の誘致を目指している。これらの世界的なイベントは、関西経済の発展にとって起爆剤となることは確実だ。

その他、関西の交通インフラも整備が進んでいる。

高速鉄道の分野を見ると、リニア中央新幹線の東京-名古屋区間が27年に開通する計画だ。また、45年開業予定だった名古屋-大阪間も、8年前倒しの37年に開通する計画だ。実現すれば、東京−大阪間が67分で結ばれることになる。日本海側の重要な港がある金沢と大阪を結ぶ北陸新幹線の延線計画も着々と進んでおり、完成すれば、現在2時間半かかる金沢−大阪間の移動時間が1時間20分に短縮されることになる。

高速道路を見ると、関東の高速道路網と比べると、関西の高速道路はまだ発展途上だ。関西の経済界は高速道路網を早く整備するよう関連機関に求めている。

空輸の分野では、関西には関西国際空港、伊丹空港、神戸空港の3空港がある。現在、関西国際空港と伊丹空港はいずれも民間企業の関西エアポートが運営している。神戸空港も今年4月から民営化が実現し、運営する関西エアポート神戸は、関西エアポートの100%子会社で、3空港の一体運営を目指す。これにより、関西の空輸の効率が向上することは確実だ。

最後に、関西の経済界の中国を含むアジアの国、地域との往来が日に日に密接になっている。近年、関西のテクノロジー、技術企業を買収したり、技術提携したりする中国系企業が増加している。例えば、香港の投資会社オーラックスホールディングスが、電気自動車(EV)を手掛ける京都大発のベンチャー企業「GLM」を子会社化したほか、広州子弘集団がTED株式会社を買収し、完全子会社化した。関西経済連合会の職員によると、同連合会は、関西の企業が中国やASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国に行って交流するよう頻繁に企画しているほか、海外の企業経営者を関西の研修に招き、協力のための下地を作っているという。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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