張成沢氏の粛清、主導したのは金正恩氏ではなかった?―韓国シンクタンク

Record China    2018年4月24日(火) 15時20分

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23日、米華字メディア・多維新聞は、北朝鮮の金正恩氏の命令で処刑されたとされる張成沢氏について、韓国のシンクタンクが新たな可能性を指摘したことを伝えた。写真は平壌。

2018年4月23日、米華字メディア・多維新聞は、北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)氏の命令で処刑されたとされる元ナンバー2の張成沢(チャン・ソンテク)氏について、韓国のシンクタンクが新たな可能性を指摘したと伝えた。

記事は、韓国・世宗研究所統一戦略研究室の鄭成長(チョン・ソンジャン)室長が発表した文章を紹介。「朴槿恵(パク・クネ)政権は、金正恩氏が政権初期に自らの権力基盤を強化すべく、張成沢氏ら多くの高級幹部や北朝鮮国民を処刑、粛清し、人倫にもとる残忍な行為を働いたと認識した。これは、韓国国民に対して金正恩氏を否定する意識をあおり立てるもので、韓国社会の大部分はこのネガティブキャンペーンに染まった」とした。

その一方で「故・金正日(キム・ジョンイル)氏の霊柩車を護衛し、その後、粛清されたと言われる側近7人組を分析すると、金正恩氏の政治体制強化を目的に粛清されたとされるのは張成沢氏以外にはいなかった。北朝鮮は張成沢氏の粛清を発表しているが、高級幹部は誰一人として処刑の様子を見ていないとの情報もある。そのため、張成沢氏は自宅に軟禁されているという主張もいまだに存在する」と論じた。

さらに「金日成(キム・イルソン)氏死去後の1997〜99年の約3年間で粛清された幹部は少なくとも2000人前後に上る。一方、韓国国家情報院のデータによると、金正恩政権樹立後の約3年6カ月ではそのわずか3.5%に当たる70人余りの幹部しか粛清されていない。しかも、朴槿恵政権期に公表された粛清対象者の一部は、その後復職や配置転換をしていたことが確認され、実際の粛清の規模は国家情報院が発表したほどではなかった」と指摘している。

そして「金正恩氏の恐怖政治には、幹部のコントロールに加えて、南北関係の硬直化、国際的な孤立といった要素が働いていた。そのため、南北首脳会談、米朝首脳会談によって対外関係が改善されれば、金正恩氏は統治への自信をさらに強めることになり、恐怖政治への依存度は大きく低下することだろう」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

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