棺桶を発電に利用、エコ目的に500基を燃やす―中国

Record China    2018年4月20日(金) 0時0分

拡大

江西省で、住人男性が当局に寄贈した棺桶500基がエコ発電用の施設で燃やされた。写真は中国の墓地。

中国新聞社など中国メディアは17日、江西省北部の●陽県(●は「番」におおざと)で15日、住人男性が当局に寄贈した棺桶500基が、エコ発電用の施設で燃やされたと報じた。

記事によると、男性は県当局が進めている「エコ葬儀改革」に応じる形で「自発的」に木製の棺桶500基を寄贈した。江西省は物故者の個別の埋葬を行わず、統一された施設に葬ることを省内の各市・県に奨励しているという。

中国では遺体をそのまま埋葬する土葬が多かった。現在の火葬と土葬の比率についての情報は少ないが、甘粛省白銀市会寧県の嵐山墓地管理所は2016年5月、火葬と土葬の比率が「10年前の1対100から1対10に向上した」と発表している。

中国当局はかねてから、火葬を推奨してきた。最近では、個別の墓石は設けず、遺灰を樹林に埋める「現代樹葬」や海に遺灰を撒く「海葬」などの「エコ葬」も推奨されている。3月21日付中国新聞社電によると、中央政府・民政部は2020年までに、「エコ葬」の比率を50%にまで引き上げる方針を明らかにした。

当局側は火葬や「エコ葬」を推奨する理由を墓地の枯渇としているが、手厚い埋葬や先祖祭りは、共産党が掲げる唯物主義に矛盾するとの事情もある。中国では習近平政権の発足以来、思想面がより強調されており、「葬儀改革」もこれまで以上に強く進められていく可能性が高い。

棺桶500基が発電用に焼却されたとの17日の報道も、当局の宣伝絡みの記事と考えられる。住人が寄贈した棺桶500基の由来は紹介されていない。(翻訳・編集/如月隼人

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携