米国が対シリア攻撃を急いだ理由

配信日時:2018年4月17日(火) 12時0分
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米国などの国々はシリア時間14日未明、首都ダマスカスに対して軍事行動を起こした。7日に起きた「化学兵器攻撃」とみられる事件の真相がまだ不明な中、米国が対シリア攻撃を急いだのはなぜか。これには国内、国際の複数の理由があるとアナリストは指摘する。新華社が伝えた。

第1に、シリア情勢の推移が米国を攻撃へと追い込んだ。シリア内戦は7年余りになるが、アサド政権は米国の支持する反政府武装勢力に壊滅されないばかりか、戦場での主導権を徐々に取り戻してすらいる。米国はアサド政権が戦果を拡大し、政権を堅固にすることを望まず、攻撃をせざるを得なくなった。

だが、カーネギー中東センターのMaha Yahya氏は「米国など欧米諸国が軍事的手段でアサド政権を覆すタイミングはとうに過ぎた。米国による昨年のミサイル攻撃も全く効果がなかった」と指摘。「関係各者が幅広く参加する外交交渉こそが唯一の出口だ」とする。

第2に、敵対者を排除する中東新戦略。トランプ政権の新「国家安全保障戦略」は「米国は中東が米国を敵視するいかなる勢力に主導されることも望まない」とする中東政策の大きな方向性を示した。米国にとって、この敵視勢力とは自ずとロシアとイランを含む。トランプ政権は発足から1年余りで中東に対して、エルサレムをイスラエルの首都と承認し大使館移設計画を始動する、イラン核合意からの離脱を繰り返し脅す、サウジアラビアとの同盟関係を強化するなどの行動を取ってきた。今回シリアで「化学兵器攻撃」と見られる事件が起きると、米国は直ちにロシアとイランに同時に矛先を向け、シリアの後ろ盾だと非難した。

Yahya氏は、米国の今回の行動はシリアに打撃を与えるだけでなく、イランへの圧力でもあると分析。

第3に、国内の政治的圧力をそらす。現在、トランプ大統領は政権高官の人選が整わない、「ロシアゲート」疑惑の捜査が迫るという苦境に直面している。政権高官については、トランプ大統領は就任から1年余りで中心的高官を次々に交代させており、今年3月には国務長官と大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も交代させた。

外的圧力の面では、トランプ大統領に対する捜査がなお進められている。トランプ大統領の個人弁護士マイケル・コーエン氏の事務所や家宅が9日、突然FBIに捜索された。トランプ大統領はこれに激しく反応した。

現在米国は中間選挙が近づき、民主党は各州で失地回復を狙っている。トランプ大統領は国内で道の前方には障害があり、後方からは追っ手が迫っていると言える。この状況から見て、海外での迅速かつ手短な軍事行動は国内の摩擦と焦点をそらす有効な手段だ。(編集NA)
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