中国、7割の家庭で女性が家計を管理 各事業者は「ウーマノミクス」に照準

人民網日本語版    2018年4月14日(土) 13時0分

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中国ではダブル11(11月11日のネット通販イベント)が大盛り上がりとなり、各事業者はクリスマスやバレンタインデー、国際女性デーなど、女性が注目するイベントに焦点を合わせ、バラエティに富んだ販売促進キャンペーンを展開している。

中国ではダブル11(11月11日のネット通販イベント)が大盛り上がりとなり、各事業者はクリスマスやバレンタインデー、国際女性デーなど、女性が注目するイベントに焦点を合わせ、バラエティに富んだ販売促進キャンペーンを展開している。「女性の心を掴めるかが成功の秘訣」と考えている事業者も多いという。工人日報が報じた。

国泰君安証券の報告によると、約75%の家庭で女性が家計を管理しており、女性による消費の経済成長に対する寄与率は66.4%に達している。また、2014年、中国大陸部のウーマノミクス市場は約2兆5000億元(約42兆5000億円)規模に達し、19年には4兆5000億元(約76兆5000億円)にまで拡大すると予想されている。どんどん強大になっていく「ウーマノミクス」は、消費分野の業界の注目の的となっている。

女性にターゲット絞ったマーケティング

毎年、3月8日の国際女性デーの時期になると、「自分のご褒美に」という名目で多くの女性が自分の欲しい物を買う。

重慶大渡口区にある女性服店の責任者・劉さんは、「男性より女性のほうがお金を使ってくれる。以前は男性服を売っていたが、なかなか儲けを出すことができなかったため、ここ数年は女性服を売るようになった。商売はなかなかうまくいっているよ」と話す。劉さんによると、女性に店に入ってもらうことができれば、その6割ほどが商品を購入してくれ、イベントがある時はその確率がさらに上がるという。

女性用品店を経営している羅凌さんによると、今年の国際女性デーの時期には、マニキュアやパック、口紅などの売上が普段の4-5倍になり、人気のスカーフに至っては品切れになったという。そのため、中国版バレンタインと呼ばれる七夕節(旧暦の七夕、今年は8月17日)の時期には、人気商品を多めに仕入れておくほか、販売促進キャンペーンも企画するという。

女性を呼び込めば男性も付いてくる

山東大学経済学院の李鉄崗・副院長は、「経済学でいう消費行為スタイルに基づくと、誘導されて商品を購入する確率は、男性より女性のほうが高い。事業者が実施する各種割引なども誘導性のマーケティングだ。現代の女性は家庭においてより大きな発言権を持つようになっており、女性にターゲットをしぼったマーケティングは、直接女性の消費につながるだけでなく、間接的には男性の消費にもつながる。なぜなら、男性が女性のために商品を購入するからだ」と分析する。

中国のインターネット金融サービス・楽信が発表した「2017中国のシーズンごとのショッピング行為報告」によると、17年上半期、中国ネット通販のユーザーのうち、女性が60%以上、男性が40%以下だった。同報告によると、75%の家庭で女性が家計を管理しており、多くの女性は自分の物を買うついでに家族の物も買っている。

現在盛り上がりを見せる「ウーマノミクス」について、重慶大坪時代天街で取材をしたところ、学校勤めの男性・呉さんは、「女性と関係のあるイベントがあるたびに、各店はあの手この手で販売を促進しようとする。中には『女性の買い物に付き添う男性も歓迎』というキャッチフレーズを掲げ、女性だけでなく、男性も一緒に呼び込んでいる店もある。このような方法は、女性の消費心理をうまくつかみ、男性の財布のひもをゆるくさせている」と話した。

女性が特定の時期に買う商品は必需品ではないものがほとんどで、男性が女性のために買うプレゼントのほとんども必需品ではない。言い換えるなら、商品を買っているというよりも、楽しい気持ちになりたいという欲望を満たしているのだ。(編集KN)

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