ブロックチェーン携帯の波が来た?

人民網日本語版    2018年3月23日(金) 20時40分

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ブロックチェーンの概念が大いに盛り上がる今、携帯電話メーカーもその輪に加わり始めた。聯想(レノボ)をはじめとするメーカーが最近、「ブロックチェーン対応携帯」を次々に打ち出している。これは一体どういうことなのだろうか。

ブロックチェーンの概念が大いに盛り上がる今、携帯電話メーカーもその輪に加わり始めた。聯想(レノボ)をはじめとするメーカーが最近、「ブロックチェーン対応携帯」を次々に打ち出している。これは一体どういうことなのだろうか。「北京晨報」が伝えた。

▽レノボがブロックチェーン携帯

レノボグループはこのほど、「レノボブランドはスマートフォン業務のラインを復活させる」と宣言し、復活後の第一号機種を発表した。その中には「ブロックチェーン携帯」と銘打った「S5」が含まれている。

レノボの常程副社長の説明によると、「土台になる部分で設計を行うのは、実際には単純な概念の問題ではない。S5は暗号化された安全な決済空間の『Z空間』を備え、システムの土台にブロックチェーン技術を利用し、携帯電話の最も土台となる部分から整ったソリューションを提供するものであり、7段階のセキュリティにより決済の安全性がより高まったといえる。弊社の目標は決済シーンで死角を残さずにユーザーを保護することだ」という。

S5は基本的に現在主流の中級携帯電話という位置づけで、クアルコムの「Snapdragon 625」プロセッサー、100級AI美顔技術、顔認証、前面カメラ画素数1600万、背面カメラ画素数1300万プラス1300万のデュアルカメラなどを搭載し、価格は999元(1元は約16.8円)からと安い。つまり、レノボは通常価格の人気商品を打ち出して、市場シェアを迅速により大きく獲得しようとしているのだ。

これと同時に、レノボの携帯電話新ブランド戦略も見えてきた。モトとレノボの両ブランドによるブランド戦略だ。モトは主にオフラインに打って出て、レノボは新しいインターネットモデルで運営を進める。常氏は、「レノボの携帯は『シーンに焦点を当て、体験を刷新する』ことに力を注ぎ、携帯電話、ビジネス生態圏、新小売の間にある障壁を取り払う」と述べた。

ブロックチェーン技術に照準を当てるのはレノボだけではない。長虹もこのほど、「ブロックチェーン携帯の『長虹R8麒麟』を打ち出す」と発表した。ただその位置づけも機能の説明もはっきりせず、コンセンサスアルゴリズムのプルーフ・オブ・ワーク、指紋認証技術、位置情報サービス(LBS)を利用することがわかっているくらいだ。狙いはユーザーのブロックチェーンへの参入のハードルを低くすることにあり、価格は2999元からで、限定販売になるという。

別の小規模メーカーの糖果手機も、「イーサリアムフォグファウンデーションと戦略的協力関係を締結し、世界初のブロックチェーン携帯を開発する」と宣言。ブロックチェーンウォレットとブロックチェーンマイニングを取り入れたもので、価格は3999元になる。携帯電話でマイニングするのがビットコインでないなら、何をマイニングするのだろうか。

このように数々のブロックチェーン携帯が登場するが、何が新しい点なのだろうか。どのような技術的ブレークスルーがあるのだろうか。はっきりしないとする人が多く、携帯メーカーは流行りに便乗しているだけ、人目を引こうといろいろやっているだけと手厳しい見方も少なくない。ブロックチェーンの熱が冷めやらぬ今、各産業や各業界には便乗組の企業が多くみられる。

調査会社カウンターポイントの■(門がまえに三)占孟・研究総監の分析では、「現在の状況から考えて、ブロックチェーン携帯は宣伝の意味合いが実用的な意味合いよりも大きい」という。別の調査会社GfKの金瑞兆アナリストは、「目下のブロックチェーン技術の着実な応用はビットコインだが、携帯にとってのバリューは今しばらく様子を見る必要がある」と述べる。

工業・情報化部は現在、ブロックチェーンの標準体系の構築を進めている。ブロックチェーン携帯は流れに乗って華麗な舞を舞うのか、それとも一時的な話題で終わるのか。技術の進歩がどうなるかで最終的な答えが出ることになる。(編集KS)

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