厳格な基準、強いこだわり、中国人ビジネスマンがみた日本中小企業―中国メディア

Record China    2012年1月19日(木) 21時34分

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19日、新華ネットの報道によると、11年12月5日、中国からの視察団は石川県に到着し、現地の中小企業を視察した。写真は石川県金沢。

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2012年1月19日、新華ネットの報道によると、11年12月5日、中国からの視察団は石川県に到着し、現地の中小企業を視察した。清潔、静寂、秩序。日本に初めて来た人の印象だ。地下鉄のエスカレータでは、人々は自然に左側に列をなしている。静寂と秩序を作ることが、日本人の生活のすべてに行き渡っている。自動車も歩行者優先が守られ、ラッシュ時にさえクラクションの音はまれだ。東京や大阪は、北京や上海と比べ、同じ大都市なのにもかかわらず、喧噪が少ない。

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2011年12月5日、筆者の参加する視察団は石川県に到着した。石川県の中小企業発展モデルは成熟しており参考になる。地方の中小企業振興を研究することが、今回の研修の目的である。10日間に10社を訪問した。

石川県日中友好協会の古賀克己会長によると、日本の会社の99.7%を占める中小企業は、震災後の経済回復の原動力となったという。「中小企業は日本の経済的基盤です。中小企業がなければ今の日本はない」と語る。日本の中小企業は「小をもって美しきとなす」。完璧なまでの細部へのこだわりが、企業内のクオリティーコントロールや生産管理で体現されている。

食卓に置かれた一杯の熱々のラーメン。そこから漂う美味しそうな香りのなかにも、数学の公式のような生真面目さが感じられる。「8番らーめん」社の生産工場で、自動化された麺の生産工程を一望した。小麦粉と水の比率や、調味料に入れる酢や塩の比率が、厳格にコントロールされている。社内には実験室が設けられ、3名のスタッフが毎日、材料配分の精度を厳重にチェックしている。機械を使用するほか、人間の舌で検査している。

8番らーめんの生産部長、吉村由則氏によると、当日製造されたラーメンは、出荷前に近所の安全研究所で微生物検査をするという。これは、毎日必ず行われる重要な工程である。検査を担当するアルプ食の安全研究所は、8番らーめんと同じ石川県の中小企業で、食の安全に対して連帯責任を負う。

日本では食品安全事故が起これば、生産者と検査機構は営業停止となる。食品安全事故に対する厳しい措置に対し、生産者も検査方も不満はない。日本のスーパーに行くと、茶飲料や乳製品の商品棚の目立つ場所に「国産原料」と大きく書かれているのが目につく。中国の食品安全環境とは逆に、「国産原料」に対して常に自信を持っているのだ。

「ナンバーワン、そしてオンリーワン」。日本の中小企業が一貫して持つ信条だ。「小ささへの追求」の要因は、競争の果てに市場が細分化されたことにある。

ともに研修に参加した企業管理層に、これらの管理手法を自分の会社に導入するかどうかを尋ねた。多くの人が首を振った。同様の管理手法を中国で導入しても効果は異なるというのだ。両国の交通事情と同じで、中国の歩行者は列をなして歩くことはないし、自動車もちょっとした隙間を見逃さずに横入りする。日本人の秩序に対する共通認識は、日常生活の隅々にまで行き渡っている。彼らと比べると、我々は臨機応変という言葉を理解しすぎているように感じる。(編集/内山

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