農業従事者の主力が高齢者・女性に=安定的増産の継続に暗雲―中国

Record China    2012年1月6日(金) 8時48分

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4日、中国で主要な食糧生産地である東北地区の三省で、将来的に安定した増産の見通しがおぼつかなくなっているという。青年・壮年層の農業離れが激しく、現場は高齢者や女性頼みとなっている。資料写真。

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2012年1月4日、中国で主要な食糧生産地である東北地区の三省で、将来的に安定した増産の見通しがおぼつかなくなっているという。遼寧・吉林・黒龍江の三省は、中国国内最大のトウモロコシ・米・大豆の産地だが、青年・壮年層の農業離れが激しく、現場は高齢者や女性頼みとなっている。経済参考報の報道。

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2009〜2020年の期間、中国全土では合計5000万トンの生産能力増強を目標としている。うち、30%を東北三省で生産する見込みとなっているが、同地区では働き盛りの青壮年が出稼ぎ労働力として流出し続けており、高齢者や女性が農業の主力となりつつある。農業の機械化によってこうした状況が可能になったとも言えるが、これはやはり長い目で見れば、安定的生産・増産の継続が困難になることを示している。学習意欲が比較的薄弱な層が農業を支えるということは、次世代の技術的な進歩に影響するからだ。

2010年現在、中国全土では1億5450万人の農村出身者が出稼ぎに出ている。うち64.6%は男性で、平均年齢は男性が34.7歳、女性が32.1歳。反対に、農村部に残っている農業従事者の平均年齢は45歳で、10年後にはさらなる高齢化が予想される。

しかし、農業に専念するよりも、遠隔地で就労した方が家計の足しになるという現実は明らか。遼寧省昌図県の統計では、1人当たりの平均年収が2004年の3417元(約4万2000円)から2010年の7319元(約8万9000円)へと114%の伸びを見せているが、うち、出稼ぎ労働による収入の占める割合は16.2%から20.8%へと175%増という伸びを見せている。(翻訳・編集/愛玉)

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