水中文化財の保護活動を強化、国家文物局と国家海洋局が合同会議―中国

Record China    2011年12月16日(金) 11時21分

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9日、中国国家文物局の単霽翔局長は「中国の水中文化財保護活動は政府が主導し、地方が支援し、関係機関が共同で実施する管理システムが構築されつつある。しかし、その活動は依然として厳しい状況」と述べた。写真は浙江省舟山市。海底を探査する考古隊員。

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2011年12月10日、新華ネットの報道によると、中国国家文物局の単霽翔局長は、北京で開かれた中国が管轄する海域での文化財合同法律執行に関する9日の会議で、「中国の水中文化財保護活動は政府が主導し、地方が支援し、関係機関が共同で実施する管理システムが構築されつつある。しかし、その活動は依然として厳しい状況に直面している」と述べた。会議は国家文物局と国家海洋局が主催したもの。

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単局長は次のように指摘した。1970年代から、外国の船舶が南中国海で違法な沈没船の引き揚げを始めた。この40年間、特に近年は水中文化財を違法に引き揚げる犯罪が横行し、「引き揚げられた財宝」が違法な文化財市場で人気を集めている。これらの犯罪は、組織的なグループによる犯罪・漁業従事者グループによる違法な活動・外国船舶による違法な引き揚げの3種類に分類することができる。これらの行為は文化財を破壊するだけでなく、海底の生態環境にも深刻な被害を与えている。海洋経済が急速に発展するのにともない、一部の地方と機関は建設プロジェクトの過程において、違法に海洋を埋め立てたり、海砂を採取したりしており、水中文化財の安全を大きく脅かしている。

単局長は「水中文化財の保護活動を強化する必要があり、メカニズムの構築が急務である」と強調した。

また、水中文化財の合同法律執行活動を強化するため、以下のことが必要になっている。中国の水中文化財の分布状況と基本的な特徴を明確にし、調査し、把握する。関連の法律改正作業を積極的に推進する。水中文化財のパトロールと日常的な検査を定期的に実施し、違法な犯罪に対する取り締まりと処罰を強化する。合同での法律執行に関する情報共有体制を確立し、法律執行担当者の業務水準と能力を高める。さまざまなルートを通じて水中文化財の保護に関する知識を社会に普及させ、社会全体で水中文化財を保護していく環境を整える。

国家海洋局の劉賜貴局長は次のように話した。貴重な水中文化財は中国が海洋権益を守っていることを示す証だ。海洋部門と文物部門が、中国の管轄海域内で文化遺産の合同法律執行活動を行うことは新しい課題である。各級の海洋監督部門は、以下のことに取り組んでいかなければならない。水中文化財の合同法律執行活動を重要な任務として受け止め、各自の日常の活動計画と調査対象に組み込む。活動海域、パトロールの方法と周期を明確にする。突発的な事件への緊急対応のメカニズムと情報交換の方法を構築する。水中文化財の法律執行活動に必要な設備を配備し、法律執行に関する資源を共有し、中国の管轄海域内の文化財法律執行活動のメカニズムの確立と整備を継続的に行う。

国家文物局と国家海洋局が合同法律執行工作会議を開くのは今回が初めて。沿海部の11一級行政区(省・自治区・直轄市)の文化財、海洋部門の責任者および公安省国境警備局、国家文物局、国家海洋局の担当部門の責任者らが、自身の法律執行活動の経験を紹介し、水中文化財の合同法律執行活動についての意見を発表し、提案を行った。会議では「水中文化財合同法律執行活動に関する国家文物局と国家海洋局の職責」が採択された。

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