中国の駅弁工場はどうなっている?=1日あたり2万食を生産―中国メディア

人民網日本語版    2018年2月11日(日) 0時0分

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春節(旧正月、今年は2月16日)前後の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制である「春運」期間中に高速鉄道を利用する人は、数年前から増え続けており、高速鉄道の駅弁に対する乗客の期待も高まり続けている。写真は野菜加工作業エリア(撮影・ 張尼、李金磊)。

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春節(旧正月、今年は2月16日)前後の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制である「春運」期間中に高速鉄道を利用する人は、数年前から増え続けており、高速鉄道の駅弁に対する乗客の期待も高まり続けている。中国新聞網が報じた。

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今年の春運期間中、高速鉄道の車内では、何種類のセットメニューが提供されるのだろうか?弁当は実際どのように品質を確保しているのか?完全なベジタリアンである「ビーガン」のためのセットメニューとは一体どのようなものなのか?そんな疑問に答えるため、このほど北京京鉄列車服務有限公司の駅弁生産基地を取材した。

●セットメニューは18種類、最低価格10元から

北京京鉄列車服務有限公司は現在、94.5往復の高速鉄道列車と快速列車、快速寝台列車の一等席、VIP乗務サービスおよび食堂車の運営業務を請け負っている。また、毎日、ハルビンと南昌、済南、上海、南寧、広鉄、昆明、武漢成都の8つの鉄道局集団公司が管轄する北京を通過する高速鉄道17本の駅弁も取り扱っている。

同社党委員会の賈涛・副書記は、「今年の春節連休中、数多くの乗客のために、6つの価格帯で計18種類のセットメニューを準備している。メニューの価格は、10元(1元は約17.4円)から99元までとなっている」と紹介した。

セットメニューは価格別に以下のようなメニューになっている。

・10元セット:香▲素包(しいたけ野菜まん、▲=くさかんむりに女古)、芽菜醤肉包(豆苗豚肉まん)、豆沙包(あんまん)

・15元セット:辣子肉丁(豚肉辛味炒め)定食、肉焼海帯(豚肉と昆布炒め)定食、素三鮮餡餅(野菜おやき)、麺

・30元セット:素焼三鮮(野菜炒め)定食、干炒牛河(牛肉とビーフン炒め)、三鮮蝦仁包(海鮮エビまん)

・45元セット:梅菜◆肉(からし菜と豚バラ肉の煮込み、◆=てへんに口)定食、紅焼肉(豚の角煮)定食、宮保鶏丁(鶏肉とピーナツのピリ辛炒め)定食、土豆牛[月南](牛肉とじゃがいもの煮込み)定食

・65元セット:杏鮑茄焼牛肉(エリンギと牛肉炒め)定食、水晶蝦仁(エビの炒めもの)定食

・99元セット:黒椒牛仔骨(牛スペアリブ黒胡椒炒め)定食

賈涛副書記は、「現在、最も人気が高いのは45元のセットメニューで、なかでも梅菜扣肉定食の売れ行きが最高だ。また弊社は各路線の乗客の好みに合わせて、駅弁の研究開発・製造を進めている」と紹介。

そして、「たとえば、干炒牛河は広州の人々が好んで食べるので主に北京と広州を結ぶ京広線で提供しており、梅菜扣肉は南方の人々に人気があることから、北京と上海を結ぶ京滬線で主に提供している。このように、18種類の定食が同一列車内で同時に販売されている訳ではない」とした。

●1日あたりの生産量は2万食、干炒牛河は手作り

春運期間中、同社が生産する弁当の数は1日あたり約2万食に上るという。

中国の伝統グルメの味を乗客に堪能してもらうため、同社は、工業化生産と同時に、干炒牛河や紅焼肉、肉まんなどのメニューはいずれも色や香り、味、形の品質を保持するために、従来の手作り方式で製造している。

●ビーガン用メニューが近くお目見え 価格は45元

乗客のさまざまなニーズに対応するため、同社は今年、従来の高速鉄道駅弁に加え、完全なベジタリアンである「ビーガン」向けに4種類のセットメニューを新たに打ち出す。

それは宮保鶏丁(鶏肉とカシューナッツのピリ辛炒め)と黒椒牛柳(牛ヒレの黒胡椒炒め)、魚香肉絲(細切り肉の甘辛炒め)、番茄魚排(魚のフライのトマトソースかけ)で、名前だけを見るとベジタリアンのようには見えないが、実際には料理に使われている肉や魚はすべて植物性たんぱく質の食材で作られている。

現時点では、ベジタリアンメニューは正式に製造を開始していないが、今年の春運期間には乗客に提供される見通しだ。

●新たに登場するベジタリアン向けセットメニュー

同社の担当者は、「ベジタリアン向けセットメニューは4種類とも価格は45元。初期段階における生産量は小規模にとどまるが、その後乗客のニーズに応じて調整していく。また、乗客は今後、中国鉄道顧客サービスサイト「12306」を通じて、ベジタリアンメニューをオンラインで注文できるようになる」とした。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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