医師の過労死が多発、共産党支部が発表した「死亡した外科医に学ぶ活動」に批判―中国

Record China    2018年2月9日(金) 1時50分

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中国では医師の過労死が多発することが問題になっている。安徽省六安市では共産党支部が、過労死と認定された医師に「学ぶ活動」を展開すると発表して批判が出た。資料写真。

中国では医師の長時間労働や過労死の多発が問題になっている。安徽省六安市裕安区では区政府内の共産党支部が、過労死と認定された外科医の方培虎さんを称賛すると同時に、「方培虎同志に学ぶ活動」を展開すると発表して批判が出た。6日付解放日報などが伝えた。

方医師は同区内の医療施設に勤務する外科医だった。2017年12月15日には、7時間以上に及ぶ手術や自宅で療養する患者に対してバイクに乗っての往診などを行い、16日午前零時40分ごろから仮眠室で休憩した。具体的な死因は伝えられていないが「2度と目覚めることはなかった」と紹介されている。31歳だった。

中国では医師の長時間勤務と過労死の多発が問題になっている。中国医師協会が18年1月9日に発表したリポートによると、男性医師の1週間当たりの勤務時間は50.9時間、女性は49.79時間で、国が定めた基準である40時間を大きく超えている。

中国では医師に等級があるが、最初に資格を取得できる初級職称医師の勤務時間が52.2時間と最も長かった。また、高度な医療を実施できる1級医院よりも、地元密着型の3級・2級医院の医師の方が、勤務時間が長いことが明らかだという。

解放日報によると、各報道を調べた結果、17年には医師の過労死が少なくとも31件発生していたことが分かった。18年になっても医師の過労死は続いており、1月8日には青海大学附属医院(病院)救急科の郭慶源医師が、勤務中に発病し4時間後に死亡した。郭医師は18時間連続で勤務し、患者38人を診察・治療していたという。

また、上海市メディアの澎湃新聞などによると、江蘇省連雲港第一人民医院では同月27日に小児科医師2人が倒れた。1人は脳出血で、1人は感染性脳炎だった。インフルエンザの流行を受け、同病院では多くの医師が通常以上の激務を強いられていたという。病院側は、2人を全力で治療をするとともに、小児科の救急外来の受け付けを当面停止すると発表した。

医師の長時間労働や過労死問題が注目される中、安徽省六安市裕安区の共産党支部は同月25日、「方培虎同志に学ぶ活動」を展開すると発表した。同発表は過労死した方医師を「外科医の職に就いて8年来、常に職場を守り、昼であれ夜であれ、手術の必要があれば常に先頭に立った」「彼は1本のローソクだった。他人を照らし自分を燃やしていった」などと称賛した。

その上で、区内の医療機関に対して、方医師に学ぶための資料の作成、討論会の開催、学習で得たことの作文作成、さまざまな模範行動の実践などに取り組み、随時報告するよう求めた。

解放日報は、「方培虎同志に学ぶ活動」を強く批判。医師という職業は特殊であり偉大ではあるが「自らを燃やすローソク」となって過度に疲労することは、医学界のあるべき姿ではないと主張。「健康な医師が(患者に)健康を伝える」状況を実現させるべきと論じた。

中国の大手ポータルサイトの捜狐も、「中国が必要とするのは生きている医師だ。殉職する英雄ではない!!!」との見出しの記事を掲載して「死亡した外科医に学ぶ活動」を批判した。(翻訳・編集/如月隼人

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