日本研究軽視の風潮に学識者が苦言、「われわれは日本の経験から学ぶべき」―中国

Record China    2011年12月5日(月) 20時34分

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3日、中国の著名な学識者・馮昭奎氏は「日本の経験を重視する必要はまだある」と題した論説を発表。日本研究を軽視する今の中国国内の風潮に苦言を呈した。写真は浙江省の発電所。

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2011年12月3日、環球時報(電子版)は、中国社会科学院名誉学部委員で全国日本経済学会顧問の馮昭奎(フォン・ジャオクイ)氏の「日本の経験を重視する必要はまだある」と題した論説を掲載した。以下はその概要。

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日本経済が低迷を続け、さらに中国のGDP(国内総生産)が日本を追い越すと、中国の学者は「日本研究はもはや重要ではない」あるいは「その重要性は大幅に下降している」とみなすようになった。だが、私はそうは思わない。中国の外交や経済、社会にとって日本を研究することは依然として重要だ。東日本大震災に見舞われた日本だが、依然として経済大国であるのは間違いない。世界のGDPへの貢献率を見ても、世界3位の日本の地位は少なくとも2020年まで揺るがないだろう。

さらに日本は、科学技術の開発研究に熱心だ。GDPに占める開発研究費の割合は世界一で、とりわけ民間企業がこの分野に力を注いでいる。また日本は隣国の中国にとっても、米国の世界戦略上にとっても、地理・政治的に重要な位置にある。日本の省エネと環境保護の管理技術は世界でトップクラスにあり、省エネ模範国でもある。中国の市場競争力と日本の高度な省エネ技術が組めば、両国にとって大きなプラスになるだけでなく、地球温暖化や環境破壊問題の解決に貢献できる。

一部の学者は「日本の経験」を軽視するようになり、「米国方式」を模倣するべきだと主張している。しかし、高度成長後の日本はジニ係数(所得格差を示す係数。値が小さいほど格差は小さい)が小さく、相対的平等な社会を築き、世界第2位の経済大国の地位に登りつめた。中国は日本の繁栄と衰退の経験から学びとり、同じ轍を踏まぬようにすべきなのだ。(翻訳・編集/本郷)

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