ビールと仏教から読み解く米中関係―米誌

Record China    2011年12月6日(火) 8時53分

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11月29日、米誌ナショナル・インタレスト電子版に「バーと寺院―中国のビールと仏教と観光を知る」と題した記事が掲載された。ビールも仏教も中国発祥のものではないが、中国人の血肉となった。写真は青島ビール。

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2011年11月29日、米誌ナショナル・インタレスト電子版に「バーと寺院―中国のビールと仏教と観光を知る」と題した記事が掲載された。中国のビール生産量、仏教徒数はともに世界1位。ビールも仏教も中国発祥のものではないが、中国人の血肉となった。12月2日付で環球時報が伝えた。以下はその内容。

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青島ビール博物館を訪れると、中国が外国から受けてきた複雑な歴史を垣間見ることができる。青島ビールは欧州植民地時代に創設され、1930年代、再び日本に占領された。45年に米軍に移管、49年中国国有となり、54年からビールの輸出を始めた。現在、青島ビールは中国最大の販売量を誇り、世界60以上の国のレストランで飲むことができる。青島ビールの複雑な歴史や博物館スタッフの反日感情は、現在、ビジネス一色に塗り替えられたようだ。

次にビール博物館から湛山寺に移動する。この寺院は1920年代に創建され、外国統治時代が長かった青島に中国的な色彩を加えた。仏教は、昔インドから中国に伝えられ、現在、公認されている中国5大宗教のひとつである。中国政府も仏教の調和社会促進への貢献に期待している。寺院の周囲には線香や記念品を売る店が立ち並ぶ。年配者の真摯な祈りの様子と対照的に、照れ隠しなのか若者のグループが大騒ぎしながら写真を撮る様子が問題視されている。中国人の仏教に対する態度の両側面といえるだろう。

中国には至る所に矛盾と転換点が見える。中米関係は緊張関係が続いているが、これは両国に共通点が多いことによるのではないか。目先の自尊心から、自国は世界で2つとない役割を果たすべきで、経済成長のためならどんな代償も惜しまないと確信しているところだ。

中国では「国家資本主義の実験」が行われている。これにより「民主主義のない資本主義は成り立たない」という仮説は通らなくなる。中国は外来の経済や政治思想を、以前の仏教やビールと同じように、中国の特徴ある効率的な何かへと転換しようとしている。中国人である意味は何か。答えを探して苦しみ続ける課題なのだろう。(翻訳・編集/渡邊英子)

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