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オンライン求人サイトの「智聯招聘(Zhaopin.com)」はこのほど、「2017年ホワイトカラー満足度指数調査報告」を発表した。
オンライン求人サイトの「智聯招聘(Zhaopin.com)」はこのほど、「2017年ホワイトカラー満足度指数調査報告」を発表した。報告によると、昇進のチャンスが限られていること、日常的な残業、休暇が少ないといった理由から、2017年における中国のホワイトカラーの仕事に対する満足度はやや低かった。PRニュースワイヤーの報道を引用して参考消息網が伝えた。
智聯招聘は、ホワイトカラーを対象に、2017年の自身の仕事に対する満足度に関する年次調査を実施した。仕事に対する満足度は、給与、福利厚生、研修・トレーニング、昇進のチャンス、人間関係の各指標から判定され、1万2千人以上のホワイトカラーが調査に参加した。
上海の街頭で行われた「孤独なソファー」と題したパフォーマンス。女性40人が集団でソファーの上に立ち、「8月16日は残業しない」と大声で呼びかけた。(撮影・張亨偉)
●最も不満な点は「昇進のチャンス」
調査の結果、2017年における中国のホワイトカラーの仕事に対する満足度はやや低く、満足度指数は2.64(指数は0〜5で5が最高)と、2016年の2.33と2015年の2.28と比べるとやや上昇したものの、低レベルの範囲にとどまっている。
ホワイトカラーが最も不満に感じているのは、「昇進のチャンス」で、満足度指数は2.17だった。昇進したホワイトカラーの割合は27.5%にとどまり、「2017年は昇進しなかった」人が54.7%を占めた。昇進する理由について「個人的努力による」と考えているホワイトカラーは24.2%、「企業の方針による」が32.8%だった。不満に感じていた2番目は「福利厚生」で、満足度指数は2.43。給与に対する満足度指数は2.47だった。
智聯招聘の調査によると、中国のホワイトカラーのうち、「毎週残業しなければならない」とした人は約85%に上った。「週5時間から10時間残業する」とした人は21.3%で、「休暇を取らなかった」とした人は約33.3%、「休暇を取得したのは5日未満にとどまった」とした人は25.5%だった。
●仕事の満足度に影響する「収入」と「経験」
智聯招聘の調査によると、仕事に対する満足度と収入レベル・業務経験との間には密接な関係がある。仕事に対する満足度は、「平均月収8001元から1万元(約14万円から17万円)」のホワイトカラーが最も高く(2.93)、「平均月収2000元(約3万5千円)未満」の人が最低(1.83)だった。業務経験を多く蓄積してきたホワイトカラーは、仕事に対してより理性的に対応し、かつ、仕事への満足度もより高い傾向にある。一方、学校を卒業したばかりで、業務経験が1年にも満たないホワイトカラーは、実際に仕事に携わった後の現実に対して失望感を味わうことが多く、仕事に対する満足度は最低(2.36)だった。
会社の種類別に見ると、仕事に対する満足度が最も高かったのは合弁企業のホワイトカラー(3.08)だった。外資独資企業(香港・マカオ、台湾地区を含む)がこれに続き、満足度指数は2.79。民営企業の従業員の満足度は最も低く2.58だった。
年齢層別では、1980年代生まれと1970年代生まれのホワイトカラーは、豊かな業務経験を身に着けていることから、仕事に対する満足度が比較的高かった。一方、業務経験に乏しい1995年以降生まれのホワイトカラーの満足度は2.42と最低だった。
「2017年、仕事を取り巻く状況について1つのキーワードで総括するとすればその言葉は?」という問いに対し、24%のホワイトカラーは「焦燥」という言葉を選んだ。「貧しさ」を選んだ人は22.1%だった。(編集KM)