東野圭吾の「白夜行」がミュージカル化、11月に上海公演―中国メディア

人民網日本語版    2018年1月24日(水) 22時10分

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今年11月、人気推理小説家・東野圭吾のサスペンス小説「白夜行」がミュージカル化され、上海文化広場で披露される。

今年11月、人気推理小説家・東野圭吾サスペンス小説「白夜行」がミュージカル化され、上海文化広場で披露される。

今月22日、長年演劇製作に取り組んでいる上海の「染空間」スタジオは、「白夜行」をミュージカル化することを発表した。香港の甄咏●監督(●はくさかんむりに倍)が指揮し、日本の作曲家・千住明が作曲を担当。米ブロードウェイのステージデザイナー、ダニエル・オースティンがステージデザインを担当する。

「白夜行」は、1973年に大阪で起きた質屋殺しを中心にストーリーが展開される。事件発生から19年、被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、別々の人生を歩んでいた。そして、裏稼業を営む桐原亮司と、美人で成績優秀な西本雪穂の周囲には不可解な凶悪犯罪が次々と起きる。19年の捜査を経て、警察はついに事件の真相を突き止める。

小説は日本のバブル時代を舞台に、絶望を伴う酷く切ない恋愛と冷静沈着なサスペンスが見事に組み合わされ、1999年に日本で発売されると、東野圭吾は一気に人気作家となった。中国でも「白夜行」をはじめとする東野圭吾の作品は大人気だ。

プロデューサーの梁一氷氏は、「白夜行」をミュージカル化した理由に関して、「世界には6000種類以上の言語があるが、音楽という『言語』に国境はない。力ある物語は言語が壁になってはならない。出演者の言葉が分からないにもかかわらず、見る人の涙を誘うミュージカルもたくさんある」と説明し、「ミュージカルは単なる音楽と現代劇の組み合わせではなく、音楽の力を活用して、物語の中の衝撃や美しさを表現できる」とした。

甄監督は、「ミュージカルとサスペンスをどのように組み合わせるかが、ミュージカル化のうえで一番難しいところ。原作はとても複雑で、登場人物も多く、いろんな要素が絡み合っている。しかし、ミュージカルの上演時間はわずか2時間。まず原作の中から、最もドラマ性のある部分を探し出さなければならない。その他、この物語で最も重要な要素が『愛』。これは、簡単な恋愛物語ではなく、悲しく、見る人の心も傷つけてしまう愛」と語った。

中国、日本、米国のメンバーからなるミュージカル「白夜行」の製作チームの中でも、最も注目を集めているのは作曲を担当する千住明だ。

作曲家、編曲家、音楽プロデューサーである千住明は、日本だけでなく欧州でも活躍し、日本のテレビ・映画界でも大きな影響力を有しており、日本アカデミー賞優秀音楽賞を3度、ドラマアカデミー賞劇中音楽賞を2度受賞している。

約30年前、千住明はミュージカルの音楽を作曲したことがあり、今回久々のミュージカルとなることについて、「初心に帰ったような思い」と笑いながら話し、「僕を選んでくれたことに感謝している。この小説の根幹となる部分は、僕と相通じるものがある。僕が最も得意としているいスタイルを音楽に盛り込みたい」と興奮気味に語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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