タイという小国はわが国の武器を熱愛、次々に購入している―中国メディア

Record China    2018年1月25日(木) 0時40分

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中国メディアの新浪網は22日、「この隣国は中国の武器を大量に輸入、1年内に3回発注」と題する記事を発表した。資料写真。

中国メディアの新浪網は22日、「この隣国は中国の武器を大量に輸入、1年内に3回発注」と題する記事を発表した。

記事はタイ陸軍が18日に挙行した軍事パレードで、中国が輸出したVT−4主力戦車やSR−4自走多連装ロケット砲が登場したと紹介。VT−4は中国とパキスタンが共同開発した90−II式戦車の発展形で、量産開始は2014年以降。重さは52トンで125ミリ滑腔砲を搭載している。最大射程は3000メートルで最高時速は71キロメートル。

新浪網によると、VT−4はまず、2016年に中国からタイに28台が輸出された。金額は49億バーツ(約170億円)だった。タイは17年4月にVT−4を10台追加発注し、5月にもさらに追加発注した。記事は、「このことから、タイという小さな(国である)仲間が、わが国のVT−4を熱愛していることが見て取れる」と評した。

タイが導入したSR−4は中国の自走多連装ロケット砲で、口径122ミリの発射管を40基備えている。

新浪網の17年2月14日付記事によると、タイのSR−4導入は隣国のカンボジアへの対抗のためだったという。2000年代初頭に国境を巡る紛争が発生した際、タイ軍は中国製の85式自走多連装ロケット砲を装備していた。一方のカンボジア軍は、中国製の81式自走多連装ロケット砲を導入していた。

81式は、旧ソ連のBM−21多連装ロケット砲のコピーで、口径122ミリの発射管を40基備えている。中国軍の運用開始は1981年。85式は、82式多連装ロケット砲を885装甲輸送車に搭載したもの。82式多連装ロケット砲は口径130ミリの発射管を30基備えており、82年に設計が完了した。

タイ軍の85式は射程など性能面で81式にかなわず、タイは中国からさらに新式のSR−4を導入することに決めたという。

中国は早い時期から他国への武器提供を行っていた。しかし当初は友好国確保を目的とした開発途上国への無償提供であり、武器輸出により資金を得るのは道義上の問題があると主張していた。

状況が一転したのは79年で、武器装備の現代化の立ち遅れと、外国から技術導入しようにも外貨が極端に不足している事態に直面して、有償の輸出で得た資金を武器装備の更新の諸費用に充てる方式を導入した。決断したトウ小平は「武器商人にならねば、駄目なようだ」と述べたという。それまで少なくとも建前では理想主義を強調していた中国外交が、現実主義に転向したことを示す大きな出来事のひとつだったとされている。

中国は武器輸出に極めて積極的に取り組むようになり、互いに発展途上国である隣国同士が、いずれも中国製兵器を保有して対峙(たいじ)している例も珍しくない。(翻訳・編集/如月隼人

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