<大気汚染>霧に高濃度の発がん性物質、復旦大の教授らの調査で判明―上海市

Record China    2011年11月11日(金) 15時23分

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10日、中国・上海の復旦大学の研究チームが市内で霧を採取し成分を調べたところ、発がん性や催奇形性の強い多環芳香族炭化水素(PAH)が複数種類含まれていたことが分かった。写真は今年2月の上海。

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2011年11月10日、中国・上海復旦大学の研究チームが市内で霧を採取し成分を調べたところ、発がん性や催奇形性の強い多環芳香族炭化水素(PAH)が複数種類含まれていたことが分かった。地元のニュースサイト・新民網が伝えた。

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同大の陳建民(チェン・ジエンミン)教授率いる研究チームが独自に開発した霧水採取装置を使い、市内で霧を採取。それを分析したところ、複数種類のPAHが検出された。集められた霧水は一目で汚染が分かるほど濃い色をしていた。PAHの総量は1リットル当たり0.03〜6.67マイクログラム。これは国内外の他の地域と比べかなり高い数値になるという。

研究チームのメンバーの1人、李想(リー・シアン)博士は分析結果を踏まえ、「上海で発生する霧の原因は石炭や石油など化石燃料の燃焼や自動車の排気ガスである」とした上で、霧が発生した日は屋外での活動を控えるよう呼び掛けた。上海では2日、今秋初の「霧警報」が発令されている。

だが、これに対し、上海市環境観測センターの伏晴艶(フー・チンイエン)総工程師は「原因のほとんどは工場や自動車の排煙ではない。実はタバコの煙や炒め物をした際の油煙に含まれるPAHの方が多い」と反論。「上海では経済発展モデルの転換が進み、工場からの排煙はかなり抑えられている。だが、車の保有台数は急増中だ。こちらは何か対策を立てた方がよい」と指摘した。(翻訳・編集/NN)

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