北京五輪以降のスポーツ大会ラッシュに、資源浪費やインチキ横行など問題山積―中国

Record China    2011年10月31日(月) 15時37分

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28日、人民日報は、中国で次々と開催されるスポーツ大会について、資金や資源の浪費など4つの大きな問題があると指摘した。写真は10月、江西省南昌市で開催された都市運動会。

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2011年10月28日、中国紙・人民日報は、中国で次々と開催されるスポーツ大会について、資金や資源の浪費など4つの大きな問題があると指摘した。

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08年の北京五輪の成功後、中国各地で開催されるスポーツ大会の数が急増した。定期的に開催される総合大型スポーツ大会だけでもすでに10件を超えている。これに国内のスポーツ大会を加えれば、毎月どこかの都市で1〜2件が開催されていることになる。10年に広州で開催されたアジア競技大会や11年に深センで開催されたユニバーシアードなど、国際的なスポーツ大会が中国で開催されるケースも大幅に増加している。

スポーツ大会が中国で次々と開催される原因には、大型スポーツ大会の持つ総合的な価値とその波及効果が開催する地方政府を魅了していることが挙げられる。また、経済力や知名度など、総合的な国力の上昇によって、地方政府が大会を開催出来るだけの条件を備えたこともある。

しかし、現在のスポーツ大会開催ブームには大きな問題が4つある。

1つ目は「規模が拡大し過ぎ、開催コストが巨大になりすぎていること」。1回の大会に数十億から数百億元(数百億〜数千億円)投じることも珍しくないが、必要のない“水増し部分”に使われているケースも多い。

「著しい資源の浪費、再利用できない施設」も大きな問題である。大規模な大会には、大規模な施設や設備の建設が必要となる。大会終了後は市民のための総合スポーツ施設として活用するという計画も、実際には再利用の方法がなく、大部分が放置され、巨額の維持費だけが浪費され続けている。

「インチキの横行」も見逃せない問題である。大会の成功は地方政府の評価につながり、また、選手は賞金につられて参加するため、インチキが跡を絶たない。八百長試合や年齢・身分のごまかし、興奮剤の使用、審判の買収など、ありとあらゆるインチキが見られる。

最後は「どの大会も似たり寄ったりで、観客は見飽きている」。スポーツ種目が異なる以外、盛大な開会式に始まり、大型のマスゲーム、有名歌手の歌唱など、運営方式がどの大会もほとんど同じで魅力が感じられない。

こんなに多くの大会が必要なのか?大会をスポーツの原点に戻すにはどうすべきか?大会を中国のスポーツ事業や経済・社会の発展に活かすにはどうすればよいか?今まさに、中国のスポーツ界に変革が求められている。(翻訳・編集/HA)

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