美しき中国・10の消えゆく遺産(4)「最後のシャングリラ」亜丁

Record China    2007年2月5日(月) 1時16分

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「最後のシャングリラ」と呼ばれる稲城県の亜丁。地球温暖化により雪山の存在が危ぶまれ、高まる評判に伴う観光客の増加が、同地を秘境ではなくしていく。

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稲城県は四川省甘孜藏族自治州南部の、標高2000mから6032mの間に位置し、面積は7326平方キロメートル。総人口は約3万5000人で、チベット族はその中の96%を占めている。人々はおもに半牧半農の暮らしを営んでいる。

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この稲城県の亜丁(ヤーディン)は「最後のシャングリラ」と呼ばれている。「シャングリラ」というチベット語は、浮き世を離れた別天地を意味する。人間の活動による影響が少ないため、亜丁は原始の自然を今も残している。ここを最初に発見したのはアメリカの植物学者ジョセフ・ロックで、彼は1928年、雲南省の麗江市から出発して木里県に回り、稲城までの旅行中の写真を数多く残した。これらはアメリカの「国家地理雑誌」に掲載され、一時世間を騒がせたという。皆「世の中にこんなに素晴らしい景色があるのか?」となかなか信じられなかったそうだ。

しかし近年温暖化が進むにつれ、雪山の存続が可能かどうかが懸念されている。さらに近くの道路が整備され、ここを車で簡単に訪れることができるようになった。観光客が増えるにつれ、この「最後のシャングリラ」は失われていく。

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