中国を「脅威」と名指しした“野田式外交”が意図するものとは?―SP華字紙

Record China    2011年10月20日(木) 13時3分

拡大

16日、野田佳彦首相が航空自衛隊の観閲式で、中国と北朝鮮が「脅威」であるとの認識を示し、不測の事態に備えるよう訓示したことを受け、シンガポール華字紙が「野田式外交の意図」について論じた。写真は昨年10月、済南軍区で行われた人民解放軍の空軍演習。

(1 / 4 枚)

2011年10月16日、野田佳彦首相が航空自衛隊の観閲式で、中国と北朝鮮が「脅威」であるとの認識を示し、不測の事態に備えるよう訓示したことを受け、シンガポール華字紙・聯合早報は「野田式外交の意図」について論じた。以下はその概略。

その他の写真

就任前から「タカ派」で知られる野田首相の外交姿勢を見ると、鳩山・菅両前首相のはっきりしない曖昧さから脱却し、積極的な攻撃を始めたかのように感じる。「日米同盟」という大きな柱を構築し、日本と共同利益を持つ国々を取り込んで脇を固める。こうした多層的な「野田式外交」を多方面に拡大していくつもりなのだろう。

では、野田首相が就任後1カ月でこれほど大々的に外交を展開するのはなぜなのか?そこに隠された意図とは?

まず筆頭に挙げられるのは日米同盟だ。米国との関係がこじれると内政にも響くことは自民党時代からすでに分かっていること。さらに鳩山由紀夫前首相の失敗の教訓もある。長期政権も夢ではないと考えている野田首相が日本の頭上に控える「太上皇」である米国に逆らったり、関係維持をおろそかにしたりするはずがない。

当然、米国と協力して中国の急速な台頭を抑えることも重要だと考えている。昨年、中国と日本は世界経済のランキングで順位を逆転。これは長年アジアNo.1を保ってきた経済優等生の日本にとって、非常に屈辱的なことだった。そのため、日本と同じ価値観で中国と領有権争いを抱えるフィリピンやインドネシア、ベトナム、インドなどと「価値観同盟」を結び、中国を陥れようとしているのだろう。

野田首相は中国を「脅威」と名指しした航空観閲式で、南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)への陸上自衛隊派遣について前向きな姿勢を見せた。これは日本が国連安保理常任理事国入りを果たし、真の「大国」になる夢を実現させるためのアピールにほかならない。

だが、日本がどんなにそろばんをはじいても、実行に際しては幾重もの困難が待ち受けている。現に野田首相の支持率は発足時から10%も下がっているではないか。長期政権を保てない日本の内閣が長期的な外交政策を展開することなどできるわけがない。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携