空母ワリャーグは中国の海軍構造を変える=中国軍遠洋機動力増強がもたらすもの―米紙

Record China    2011年10月20日(木) 7時38分

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17日、米軍事専門紙は「中国海軍は遠洋進出の準備をしている」と題する論説を発表した。新しい空母は中国の戦闘力にどのような役割を果たすのか?中国海軍の台頭に、アジア諸国の反応は?写真は改修中のワリャーグ。

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2011年10月17日、米軍事専門紙ミリタリー・タイムズ(電子版)は、「中国海軍は遠洋進出の準備をしている」と題する論説を発表した。18日付で新華網が伝えた。

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中国人民解放軍海軍が空母の進水試験を開始した。ソ連製の中古空母・ワリャーグ号を中国海軍が試験訓練用に改造したものだ。今回の試験航行は中国の遠洋機動力の構築を裏付けるものとなり、中国に対して懐疑的だった多くの米国軍事防衛アナリストを震撼させた。

上海交通大学国家戦略研究センターの専門家は「空母は、これまで潜水艦と戦艦のみに頼っていた中国の戦闘構造モデルを変える」という。仮にこの空母がなくても、中国海軍は潜水艦60艘、駆逐艦25艘、小型護衛艦45艘を装備し、その規模ですでに米国に次いで世界第2位になっている。これまで中国に足りなかったのは、沿海を出る輸送能力だった。

中国海軍の台頭は周辺地域、特に東南アジア諸国に緊張をもたらす。米国海軍兵学校の教授は「中国が空母を使って南シナ海で能力を試そうとするなら、東南アジアの弱小国に確かな対抗手段はない。日本の戦略家は、日本が潜水艇で中国の空母に余裕で対抗できるといっている」と分析する。拡大し続ける中国の脅威に対抗するため、ベトナムもロシアから6艘のキロ級潜水艦を購入している。

台湾で衝突が発生した場合、中国は空母を発動するかもしれない。中国が保有する約400機の戦闘機は台湾海峡を越える攻撃力を持っているが、台湾東部に達する能力はない。しかし、中国東部沿岸に空母を配置すれば、中国は米国海軍による台湾支援を阻止することが可能だ。一方で、米シンクタンク・プロジェクト2049計画研究所の中国問題アナリストであるロジャー・クリフ氏は、「ワリャーグ号の搭載能力では攻撃力に限界がある。台湾を想定すると地上に対して相当量の攻撃が必要で、空母はさほど重要とはいえない。空母は米軍の魅力的な標的になる。中国海軍は彼らの攻撃を避け、空母を戦闘区域から港湾内へ避難させるだろう」と分析している。(翻訳・編集/渡邊英子)

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