「所得分配の不公平」が現代中国社会の矛盾の核心―SP華字紙

Record China    2011年10月9日(日) 8時6分

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6日、シンガポール華字紙は、「所得分配の不公平」が現代中国社会の矛盾の核心だと論じたシンガポール佛学院のミシェル・ジー助教授の寄稿を掲載した。写真は8月、山東省の建設現場で働く労働者。

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2011年10月6日、シンガポール華字紙・聯合早報は、「所得分配の不公平」が現代中国社会の矛盾の核心だと論じたシンガポール佛学院のミシェル・ジー助教授の寄稿を掲載した。以下はその内容。

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社会における所得分配の不平等性を表すジニ係数が、中国では国際的に警戒水準とされる域にまで達している。これが一部地域の治安を著しく悪化させている。例えば、治安の悪さで有名な広州は、現地に定住する機会を奪われた大量の流動人口がその元凶だ。彼らは改革開放による利益分配の傍観者でしかない。社会に対して強い恨みを抱えているため、ちょっとしたきっかけで暴動が起きやすい。

中国は早急に手を打たなければ近い将来、無視できないほど不安定な社会情勢に陥るだろう。それには表面上の問題と根本的な問題の両方を並行して処理していくことが必要である。地域間、業種間、給与の格差。これを税収や財政に直接メスを入れることにより、解消を図ることが大切だ。

今こそ、中国共産党は労働者の代表者としての本領を発揮すべきだろう。80年代にはまだ資本家の入党について議論されていたのだが、今日では企業主が全人代や政治協商会議の「委員」の肩書を独占している。北京大学社会学部の馮軍旗(フォン・ジュンチー)氏は著書で「階層の固定化」を指摘している。政治家の息子は政治家、金持ちの息子は金持ちといった連鎖が、所得分配の不公平を生みだす要因となっているというものだ。

中国は民衆の意思を代表する社会主義国家だと宣言している。ならば、このような封建社会にしか存在しないはずの「財産」や「官僚の世襲制度」を許しておいてはならないだろう。このような制度を打ち破らなければ、民心を勝ち取ることはできない。(翻訳・編集/NN)

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