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30日、目覚ましい経済発展に伴って顕著化する中国の環境問題。工業都市として有名な重慶市の取り組みが今注目されている。
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2011年9月30日、環球時報(電子版)によると、米紙ニューヨーク・タイムズは「中国最大の都市が環境保全に取り組んでいる」と伝えた。
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慢性的な交通渋滞や建設用クレーン車の数々、地元メーカーによる工業品の大きな広告などを街頭で見かけるにつけ、重慶市が環境保全に取り組んでいるというのは想像しがたい。しかし、酸性雨や有害スモッグに悩まされてきた重慶市は一貫して大気の清浄化に努めてきた。このような動きは重慶だけではなく、他の省や都市でも試みがはじまっている。
このような動きの背景には、中国の環境や自然資源が経済発展による負の影響にもはや耐えきれないことや、環境対策に関する国外からの要求の増加にあるとしている。しかし、数十年来の経済基盤を変えることは難しく、重工業を中心としていた従来の工場を閉鎖した後の産業の空洞化対策不足、産業シフトに伴って需要増となる専門的技術人材の関係で雇用などへの懸念もある。
重慶市は1930年代後半、多くの工場移転により一大工業都市となり、1960年代にはこれが倍増、全国有数の工業地帯となった。しかしこの代償は大きく、世界銀行のデータによると2000年初頭、重慶市産の農作物の3分の1は酸性雨の被害に遭い、2004年に重慶市民が体内に吸収した発がん性汚染物質はWHO(世界保健機関)の安全基準の6倍にも達している。
最近では大気清浄化のため、重慶市はタクシー燃料の変更、鉄道整備による公共交通機関利用の促進、また重工業関連の工場を郊外の工業地域に移転させるなど厳格な環境管理を行ってきた。
「20年前、私が学生の頃は酸性雨で雨傘がすぐにだめになったものです」と重慶市民の1人は振り返る。彼は傘を長く使うために使用後は傘を洗っていた。しかし、現在では空気は大きく改善されたので、今は傘を使っても洗う必要はなくなったと述べている。(翻訳・編集/TM)
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