人口3000人の村で100人余りが収監、貧困から犯罪に―広西チワン族自治区

Record China    2011年9月24日(土) 11時31分

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21日、中国広西チワン族自治区の人口3000人の村で100人以上が刑務所に収監されている。若い農民が都市へ出稼ぎに行き、犯罪に手を染めるケースが後を絶たない。その最大の原因は貧困だという。写真は同自治区の農村。

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2011年9月21日、米華字メディア・多維新聞によると、中国広西チワン族自治区天等県の温江村は人口3000人の小さな村だが、100人を超える村人が刑務所に収監されている。若い村人を中心に夢を求め都市へ出たものの現実は厳しく、強盗や殺人を犯してしまうケースが後を絶たないという。

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国営テレビ局・中国中央電視台の番組「新聞(ニュース)1+1」が19日に伝えたところによれば、温江村では強盗などの犯罪で刑務所に収監されている村人は100人を超える。そのほとんどが小学校卒業の学歴で、現地では「学校が1校閉鎖されると刑務所が1カ所増える」とまで言われている。

収監されている村人の家族によれば、この村だけでなく周辺の村でも逮捕者が数十人に上っており、村の名士の息子も強盗を働き、幼い子ども2人を残して刑務所に収監されている。

中国社会科学院の2010年度「法制青書」によれば、若年層の出稼ぎ農民はおよそ1億人といわれ、そうした人々の犯罪が都市部の刑事事件すべての3分の1を占める。中国公安大学の専門家は、出稼ぎに出た農民は見知らぬ都市で同郷や親戚、友人など何らかの関係に頼って生きるしかなく、犯罪に手を染めやすい環境があると解説する。また、都市住民との収入格差や雇用・教育環境の違い、十分な社会保障サービスが受けられないこと、都市住民からの差別などが、犯罪へ向かわせる原因となっている。

コラムニストの潘采夫(パン・ツァイフー)氏は、出稼ぎ農民が犯罪に手を染める最大の原因は経済的な貧困にあると指摘している。(翻訳・編集/岡田)

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