中国は欧州の“白馬の王子”ではない―米紙

Record China    2011年9月19日(月) 6時19分

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14日、ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国は債務問題に苦しむユーロ圏への支持を表明しているが、本当にユーロ建て債券の購入を増やす証拠はないと伝えた。写真はユーロと人民元。

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2011年9月14日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「中国は苦しむ欧州娘を救う白馬の王子ではない」と題した記事を掲載し、中国は債務問題に苦しむユーロ圏への支持を表明しているが、本当にユーロ建て債券の購入を増やす証拠はないと報じた。環球時報(電子版)が伝えた。以下はその内容。

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一部報道によると、イタリアは財政問題に関して中国に救いの手を求めることを希望している。中国政府はこれまでに、財政問題に苦しむ国の国債を購入した実績があり、イタリア政府高官が中国の投資会社の責任者とイタリアの国債購入などについて話し合ったとされる。しかし、イタリアの前には、スペイン、ギリシャ、ハンガリーなどが中国に国債を購入してもらいたいと列をなしている。

中国政府は3兆1900億ドルにものぼる外貨準備を持ち、今年上半期だけでも2470億ドルの投資を行った。もし中国が下半期にも同額程度の投資を行うならば、期限が到来するイタリア政府のすべての債務に充当しても十分足りることになる。

ユーロ圏の債務問題への支持に関して、中国は何ら躊躇していないが、本当にユーロ建て債権の購入を増やすという証拠はない。報道によると、中国は2010年、スペインの10年債を5億ドル分購入した。これは欧州への“信任の投票”とも言えるが、このことが与えたプラスの影響は一時的なものに過ぎなかった。昨年10月、中国はギリシャへの支援を約束した。しかし、たとえ中国がギリシャ国債を大量に購入したとしても、ギリシャ国債の現在の取引状況から考えると、市場に与える影響は明らかではない。

つまり、中国がリスクの高いユーロ建て債券の持ち分を増やしたとしても何の意義もない可能性が高いということである。欧州諸国がリスクの高い債券を大量に売り出す方法では、恐らく現在の問題は解決できないだろう。

イタリア政府は中国からの支援を望んでいると思われるが、イタリア政府高官は13日、「中国に対して援助を求めたことはない」とこれまでの報道を否定した。ドイツなど周辺諸国がさらに一歩踏み込んでイタリアを支援する可能性はある。しかし、多くの支援を行う国自身が苦しむことになるのは明らかだ。(翻訳・編集/HA)

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