ハリウッドの映画産業、急拡大する中国市場に照準=中国もソフトパワー強化へ手を組む―米メディア

Record China    2011年8月30日(火) 6時20分

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22日、米ブルームバーグは、映画業界の大きな市場となりつつある中国に狙いを定めるハリウッドと、映画への出資によってソフトパワーを世界にアピールしたい中国とが手を組み始めていると報じた。写真は4月、上海で行われた映画「LOOPER」の記者会見。

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2011年8月22日、米ブルームバーグは、所得水準の向上に伴い映画業界の大きな市場となりつつある中国に狙いを定めるハリウッドと、映画への出資によってソフトパワーを世界にアピールしたい中国とが手を組み始めていると報じた。25日付で環球時報が伝えた。

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中国の2010年の映画興行収入は前年比64%増の102億元(約1224億円)に達した。米国の106億ドル(約8100億円)と比較すると、その市場規模にはまだ大きな差があるが、ハリウッドの映画業界は中国を最大の潜在市場と見ている。中国全土の劇場スクリーンの数は10年末の6200から15年には2倍になる見込みだ。

来年公開が予定されているブルース・ウィリス主演のSF映画「LOOPER」(原題)には、中国企業・北京DMG公司が出資している。出資条件には「映画に登場する未来のシーンをフランスから中国へ変更する」「中国女優を起用する」ことを挙げたという。これによって、中国での動員数増加が見込めるだけでなく、共同制作映画としての条件に適合するため、映画審査の際に輸入映画としての制限を免れる。また、DMG社の興行収入の取り分は3倍になると予想されている。

中国の映画産業が大きく発展している背景には中国政府の意識の変化がある。中国政府は外国映画の輸入を制限する一方で、共同制作映画を海外へ送り出し、中国文化を普及させる狙いを持っている。復旦大学の瀋丁立(シェン・ディンリー)教授は「中国はソフトパワーを拡大したいと考えている。ハリウッドの映画産業の競争力を利用して、中国の文化やシステムを広めようという政治目的がある」と分析している。(翻訳・編集/HA)

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