<高速鉄道脱線事故>「中国の問題は理解できる」「批判よりも行動が大切」―英・独専門家

Record China    2011年7月28日(木) 4時38分

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25日、環球時報が行った中国高速鉄道追突・脱線事故についての取材に対し、外国人専門家は「中国の高速鉄道問題は理解できる」、「批判よりも行動が大切」と述べた。写真は事故現場にたむけられた花。

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2011年7月23日夜に中国・浙江省温州市で発生した高速鉄道列車の追突・脱線事故で、25日現在、犠牲者39人を含む死傷者が200人超となった。中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」の取材に応じた外国人専門家らは、事故について「中国の高速鉄道問題は理解できる」、「批判よりも行動が大切」と述べた。環球網が25日付で伝えた。

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24日、同紙が行った取材に対し、2人の外国人専門家が意見を述べた。英国王立国際問題研究所(RIIA)の交通問題専門家・クリストファー・フッド氏は「欧州3カ国を結ぶ高速鉄道・ユーロスターは2010年、吹雪により3日間運休した。2000年、イングランドのハートフォードシャーでは深刻な脱線事故も発生した。これから考えても、高速鉄道運営の歴史が長い欧州の国家でもその管理・運営に関して、まだ完璧な対策はない。中国の安全面での問題は理解できる」と述べた。フッド氏は、中国が高速鉄道プロジェクト運営までにかけた期間は各国と比べて非常に短いにも関わらず、世界最速の運転速度を目指すなど、これによる技術上の問題発生は避けることはできなかったと考えている。高速交通の要は作業・人員・車両などの管理配備とレールの補修である。ただ、速度を下げさえすれば安全が保証できる訳ではない。ハートフォードシャーの脱線事故の原因は速度ではなく、レールの連結部分のネジが緩んでいたことが原因だった。

また、ドイツのアナリストは、「事故に対する批判は不可欠だが、それよりも大切なのは、然るべき行動をとって前進することだ」と述べた。彼はエシェデ鉄道事故を例に挙げた。これは、1998年6月にドイツの高速鉄道ICE・ミュンヘン発ハンブルグ行き884列車の車輪が破損し脱線事故が発生したもの。事故後、ドイツはICEの運営をストップし、全面的な検査に入った。最高速度を時速160キロに引き下げたうえ、数週間後、ドイツ鉄道は全ての車輪を交換し、全ての車窓に緊急時に使用する脱出用ハンマーを備え付けた。各犠牲者の遺族に3万マルクを支払い、役人2人とエンジニア1人を過失致死罪で訴えた。裁判は2003年に判決が下り、各エンジニアに1万ユーロの罰金が科せられた。ドイツ政府は毎年6月21日を追悼記念日に定め、全ての犠牲者のために慰霊碑を立てた。(翻訳・編集/若林亜希)

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