エスカレーター&エレベーター事故多発のなぜ?理由は「寿命超えで稼働しているから」―中国

Record China    2011年7月13日(水) 10時20分

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11日、近年の中国でエレベーターやエスカレーターの事故が多発している件で、中国エレベーター業協会は「国内の多くのエレベーターが80年代に導入されたもので、それらが耐用年数に達しているから」との分析を発表した。写真は北京の地下鉄駅のエスカレーター。

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2011年7月11日、近年の中国でエレベーターやエスカレーターの事故が多発している件で、中国エレベーター業協会(CEA)は「国内の多くのエレベーターが80年代に導入されたもので、それらが耐用年数に達しているから」との分析を発表した。新京報が伝えた。

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中国国家品質監督検査検疫総局の統計では、中国では毎年平均40件のエレベーターやエスカレーターに関する事故が発生している。今年に入ってさらに増加の傾向が見られるという。

中国はエレベーター、エスカレーターの生産量・所有量とも世界一。現在、国内で163万台が稼働している。近年の事故多発の原因について、中国エレベーター業協会は「その163万台の多くは、エレベーターやエスカレーターが急速に普及しだした80年代に設置されたもので、その寿命を20年と考えると、耐用年数をすでに超えた現在も働き続けているから」と推測する。

そのほかにも、エレベーターやエスカレーターの品質や安全性に関わる危険は存在する。まず、これら製品が激しい価格競争にさらされていること。価格が下がれば下がるほど、品質や安全性で妥協した製品ができあがるのは不思議ではない。また、多くの購買者がメーカー保守を利用せず、他社提供の保守サービスを利用していること。メーカー保守は年間7000〜1万元の費用が発生するが、これを第3者のサービス機関に依頼すると、3000元ほどで済むからだ。また、国内の設備にEUの安全基準を反映していることも問題。なぜなら、中国国内で稼働するこれらとEU圏内のそれでは、利用率や利用客数に大幅な開きがあるからだ。(編集部注:中国は人口が多いため、稼働率が高いという意味だろう)

今月5日、北京の地下鉄駅構内に設置されたエスカレーターの事故は、死者1人を含む30人近い被害者を出した。これによって、エスカレーターやエレベーターの安全性に注目が集まっているが、事故機を製造した米オーチス社は、現在のところ製品回収などは考慮していないという。(翻訳・編集/愛玉)

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