廃車のはずが8割はヤミ転売で生き返る、正規処理のため近く政策―中国

Record China    2011年6月23日(木) 20時1分

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22日、中国でスクラップになるはずの廃車が違法なヤミ業者などを通じて市場に再流入していることが分かった。

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2011年6月22日、中国でスクラップになるはずの廃車が違法なヤミ業者などを通じて市場に再流入していることが分かった。買い替え需要の急増で毎年500万台もの使用済み自動車が生まれるが、正規の解体業者に持ち込まれるのはわずか2割ほど。残り8割は違法ルートを通じて農村に転売されたり、修理用の中古部品として出回っており、未熟な解体処理による環境汚染や不法投棄が大きな問題となっている。中国の各メディアが伝えた。

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中国では自動車に使用期限が設けられており、個人所有の乗用車は新車から15年、商用車は8年を越えると、原則として強制廃棄となる。しかし廃車手続きが煩雑なため、違法な回収業者に売却して利益を得る人が大半を占めるのが現状だ。関係者によれば、「サンタナ」を廃車にする場合、正規の解体工場に持ち込んでも鉄くずとして1000元(約1万2000円)ほどしか受け取れないが、ヤミ業者ならば2万元(約24万円)以上の値が付くという。

中国自動車市場年鑑のまとめでは、当局の認可を受けた回収解体業者は2009年時点で全国に497社あるが、ヤミ業者はこの数十倍に上る。09年の全国の新車登録台数は202万2200台で、自動車保有総数は7741万6500台に達したが、正規に廃車処理されたのは41万200台だった。日本を含む欧米諸国の平均廃車率は6〜10%だが、中国はわずか2.61%だ。

法整備が急務と判断した当局は、10年7月に「廃棄自動車の回収解体管理条例」の草案を発表。安全でない車両や部品の市場流入を阻止し、解体処理中の環境汚染を防止するため、新規参入企業の資本金引き上げのほか、高度な処理施設の完備などを求めており、間もなく正式に実施される見通しだ。

また12年の完全実施を目指し、製造メーカーによる使用済み自動車の回収利用を定めた「自動車リサイクル法」の整備も進んでいる。すでに国内の完成車メーカー14社と部品メーカーらが08年から試験運用を始めており、高度なリサイクル技術の導入と資源の有効利用が進められている。(翻訳・編集/JX)

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