中国での挨拶は「天気悪いね」、大気汚染のひどさに外国人も諦めの境地―米誌

Record China    2011年5月31日(火) 22時36分

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26日、米誌は、中国の大気汚染のひどさについて論じた寄稿記事を掲載した。写真は2日の上海。

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2011年5月26日、米誌アトランティックは、中国の大気汚染のひどさについて論じた寄稿記事を掲載した。作者は中国滞在経験を綴った「Dreaming in Chinese」の著者、デボラ・ファローズ氏。参考消息(電子版)が伝えた。以下はその内容。

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その日は珍しく青空が広がっていた。筆者は中国まで会いに来てくれた友人たちにここの大気汚染のひどさを訴えたが、「なんで?それほど空気が悪そうには見えないけど」と返された。いえ、あと数日もすればきっと分かると思うから―。

中国在住の外国人はほぼ同じような精神状態をたどり、ゆっくりと馴染んでいく。最初は「ウソでしょ?ここの人たちはどうやって生活しているの?」という驚きと衝撃。次に「身体に悪いのでは?病気になったらどうしよう」という絶望と焦燥に。そして、「まあ、いつも汚染のことばかり考えているわけにもいかないし」と成り行き任せとなり、最後には「どうせ最後には帰るんだから」という悟りに達する。この境地に至るまで3年かかった。

どんよりとした天気が続く中、筆者は近所のクリーニング店のおじさん、野菜売りの露天商、タクシーの運転手など誰と会った時でも、「天気が悪いね」を挨拶代わりにしている。要するに「うわ、今日の空気も汚染がひどいね!」を遠回しにした言い方だ。

先方も筆者の言わんとすることは分かっている。中国人も大気汚染がひどいことは分かっているのだ。それに、お役所言葉である「汚染」という単語を日常会話で使うとインパクトが強すぎる。中国人も外国人から面と向かって「汚染」と言われると抵抗があるだろう。

これほどの汚染を前にした最良の方法は「考えないこと」だ。ある日、筆者は中国人の友人と北京中心部の歩道橋を渡りながら、あまりの視界の悪さに愕然とした。これほど大気汚染がひどいとは!筆者は思わずその友人に聞いてみた。「恐ろしいほどの汚染ね、あなたも耐えられないでしょ?」。

ところが、彼女の答えは「気にしたことがない」だった。「毎日忙しすぎて、目の前のことしか考えられない」という。中国というところはどうやら国民に長い目で見た危機を考える余裕を与えないほど、忙しいところのようだ。(翻訳・編集/NN)

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