四川大地震から3年、命のはかなさと強さが共存する廃墟の風景―中国

Record China    2011年5月12日(木) 19時39分

拡大

12日、9万人近くの死者・不明者を出したマグニチュード8.0の四川大地震は、発生からちょうど3周年を迎えた。最も被害の深刻だった同省北川チャン族自治県は震災時の悲惨な状況をそのままに残し、現在は地震博物館とされている。

(1 / 12 枚)

2011年5月12日、9万人近くの死者・不明者を出したマグニチュード8.0の四川大地震は、発生からちょうど3周年を迎えた。最も被害の深刻だった同省北川チャン族自治県は震災時の悲惨な状況をそのままに残し、現在は地震博物館とされている。この日は、犠牲者の魂を改めて追悼するセレモニーが行われた。チャイナフォトプレスの報道。

その他の写真

死者・不明者あわせて2万人近くにのぼった北川チャン族自治県は、被災の規模があまりにも甚大だったため、市街そのものを別の場所に移転し、廃墟と化した元の街はそのまま保存されることとなった。今年2月から移住が開始された新市街には7400世帯が移り住み、ようやく新生活のスタートを切っている。

一方、当時の被害を克明に伝える旧市街は、参観のための道路が整備された以外は時が止まったまま。廃墟のここかしこに子供のおもちゃや調理器具などが散乱している。その隙間から、名も知れぬ雑草が根を伸ばし、満開の花を咲かせていた。命のはかなさと強さ、自然の慈悲と無慈悲が混在する情景。「足音や声を潜め、犠牲者の安らぎを守ってください」―そんな立て看板も見られた。

四川大地震の被災地ではすでに9割の復興事業を終えたと伝えられるが、被災者の心の傷、そして長期的な生活基盤の立て直しなど個人レベルでの再起については、報道では聞こえてこない課題もまだ残っていることだろう。この3年の間に、日本も同じように悲しい震災を経験した。復興の道のりについてはより一層、身近なものとして受け止めるとともに、“忘れない”“風化させない”ことの大切さを共有することが重要だろう。(翻訳・編集/愛玉)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携