絶滅危機のアムールトラ、中国が漢方薬に使用し状況を悪化―仏メディア

Record China    2011年4月28日(木) 14時30分

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28日、フランスメディアはこのほど、アムールトラを滋養強壮の漢方薬として用いる伝統を持つ中国医学が、その絶滅の危機を助長していると報じた。写真は11年3月、黒竜江省博物館で製作されたアムールトラの標本。

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2011年4月28日、AFP通信はこのほど、アムールトラを滋養強壮の漢方薬として用いる伝統を持つ中国医学が、その絶滅の危機を助長していると報じた。環球網が伝えた。

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アムールトラは100年前にはおよそ10万頭が棲息していたとされるが、現在では3200頭ほどにまで減少している。こうした状況を受け、昨年11月、アムールトラが棲息している13カ国が保護を目的とした会議をロシアで行った。中国からは温家宝(ウェン・ジアバオ)首相が出席し、次の寅年にあたる2022年までに大型ネコ科動物の数を現在の2倍に増やすことを発表した。

世界自然保護基金(WWF)のアレクセイ・バイスマン氏は、アムールトラの棲息数減少の原因の一つとして、中国における漢方薬の材料となるアムールトラの骨などの採取を目的とした乱獲を挙げている。1993年に中国ではトラの骨などを使った漢方薬は使用が認められなくなったものの、WWFが2007年に中国の各大都市で行った調査では、調査対象の43%が過去にトラの骨などを使った漢方薬を使ったことがあると回答している。

また、その88%がその薬が違法であることを認識していたと答えており、中国政府が違法な薬品の流通や使用を規制できていないことも、状況を悪化させている原因だと指摘されている。(翻訳・編集/岡田)

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