中国は米国を超えつつあるのか?ジョセフ・ナイ教授の分析―SP華字紙

Record China    2011年4月14日(木) 20時46分
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9日、シンガポール華字紙・聯合早報は、米ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授の論文「中国は今、米国を超えつつあるのか」を掲載した。写真は10年3月、中国人民解放軍海軍の新兵入営式。

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2011年4月9日、シンガポール華字紙・聯合早報は、米ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授の論文「中国は今、米国を超えつつあるのか」を掲載した。12日、中国新聞網が伝えた。以下はその内容。

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21世紀はアジアがかつて経済的、人口的に占めていた地位を回復する時代となるだろう。1800年時点でアジアの人口とGDPは世界の過半を占めていた。しかし100年後の1900年にはGDPは世界の20%にまで減少している。これは天災や人為的ミスによるものではない。工業革命が欧州と北米とを世界の工場に変えたためだ。

アジアの復興は日本に始まった。その後、韓国が続き、シンガポール、マレーシアを中心とした東南アジア地域に拡大。そして今、中国、それにインドがアジア復興の焦点となっている。

ゴールドマンサックスの予想によれば、2027年にも中国のGDPは米国を超える。しかしその経済構造は大きく異なる。中国は広大な遅れた農村地域を抱えているためだ。もし30年以後も中国が6%の経済成長を維持し、米国の成長が2%にとどまったとしても、1人当たり収入で米国を追い抜くことは難しい。こうした状況は21世紀後半まで変わることはない。

また軍事力の面でも中国は経済成長を超えるペースで軍事支出を拡大させているとはいえ、米国にとって変わる世界の覇権の地位を握ることは難しい。中国は今後、権力リソースを増大させ米国と争う存在になることは間違いないが、米国を追い抜けるかどうかは明らかではない。つまり中国がGDPで米国を追い抜くことはあっても、総合的な実力で米国を追い抜くことは不可能だろう。

そして一番重要な事だが、米国と中国は実力を争い、恐怖を倍増させるようなことを戒めなければならない。将来の衝突を想定し準備することこそが、おそらく実際の衝突を生む原因となるからだ。実質的には米中両国に深刻な利害の対立はない。両国と世界の国々がさらに協力することでより多くのメリットを得るだろうう。(翻訳・編集/KT)



   

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