ところ変われば事情も変わる フシギ大国・中国の領収書(上)

Record China    2007年1月12日(金) 13時49分

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2002年から導入されたくじ付領収書。額面が1元や10元などと最初から印刷されており、1回の飲食や買い物で何枚も渡される。

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「領収書下さい」。飲食や買い物をした時にこう伝えると、店員がその場でどこにでも売っている領収書の冊子を開き、さらさらと金額を書き込んでくれる。「お名前はいかがいたしましょう?」「上でお願いします…」。このような日本では当たり前のやりとりが、中国になると少々異なってくる。

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中国を訪れて食事をした際、支払いをしてくれた中国人の知人が、黄緑、ピンク、青などのカラフルな印刷が施された紙数枚を持って戻ってきた。これが国家(税務局)が発行を管理している「発票(ファーピャオ)」、つまり領収書だという。

額面は1元、2元、5元などから上は1000元まであり、支払いは1回でも何枚ももらうことになる。1枚1枚にスクラッチのくじがついており、1元から運がよいと1000元(約1万5000円)まで当たるという。たかが領収書に、なぜこのような「お楽しみ」がついているのだろうか。

中国の飲食店やホテルでは、この領収書の発行額がそのまま売上の証明となり、課税対象とされる。飲食サービス業等の経営者による売上の過少申告に悩まされてきた税務局は、2002年からこうしたくじ付の領収書を発行するようになった。特に必要がない人にも、領収書をきちんと持ち帰らせようという狙いなのだ。当然、店としては領収書を持ち帰らない客が多ければ多いほど税金が減りありがたい。そこで中国人お得意の取引きが、ささやかに行われるのである。

つまり領収書はいらないからということであらかじめ交渉すると、割引などのサービスを受けることができるのだそうだ。当たるかどうか分からないくじよりは、確実に値下げやおまけがついた方がいいに決まっている。こういうわけで、妙案に思えるこのくじ付領収書も、あまり効果を発揮していないのが現状のようだ。

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