業種間の収入格差は15倍、世界最大に―中国

Record China    2011年2月12日(土) 16時15分

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9日、中国人力資源・社会保障部工資(賃金)研究所が発表した最新の統計によると、中国国内の業種間の収入格差が昨年の11倍から15倍にまで拡大したことが分かった。写真は河北省滄州市の工業地区。

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2011年2月9日、中国人力資源・社会保障部工資(賃金)研究所が発表した最新の統計によると、中国国内の業種間の収入格差が昨年の11倍から15倍にまで拡大したことが分かった。経済参考報が伝えた。

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中国国務院の所属機関「中国経済体制改革研究会」の宋暁梧(ソン・シャオウー)副会長が寄稿記事で指摘した。1978年に始まった改革開放政策から30年以上が経ち、社会に富や財産が溢れるようになったが、その分配に大きな不平等が生じ、国民の不満が蓄積されていることに懸念を示している。

特に深刻なのは業種間の賃金格差だ。国家統計局が昨年発表した統計によると、賃金水準が最も低い業種と最も高い業種の間には約11倍の開きがあったが、人力資源・社会保障部工資研究所が発表した最新の統計によると、この格差が15倍に広がっていた。日本や英国、フランスなどの格差は2007年時点で1.6〜2倍、ドイツ、カナダ、米国、韓国は2.3〜3倍。中国の格差は世界最大となっている。

日本の80年代バブル期に最も景気の良かった金融業でも、平均賃金は製造業のわずか1.38倍だった。しかも、その原因は中国のように業界の特殊性によるものではなく、社員に要求されるレベルの違いだ、と宋副会長は指摘する。成熟した市場経済国家では、業種間の賃金水準は、その業種に従事する人の教育レベルの差により多少の格差が生じるのみだが、中国は電力・電信・金融・保険・たばこなど国の独占権が強い業種ほど賃金が高い傾向にある。

そのため、こうした現状を打破し、業種間の収入格差を失くすことが政府の責任だと宋副会長は訴えている。(翻訳・編集/NN)

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