「マカオのカジノ王」スタンレー・ホー一族が骨肉の財産争い=同族企業での相続紛争が増加―中国メディア

Record China    2011年2月4日(金) 12時58分

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2日付中国新聞社は、香港やマカオなどの同族経営企業で、創業者が高齢に達しているにもかかわらず継承がうまく進まず、親族間での相続争いが増加していると報じた。写真は「マカオのカジノ王」スタンレー・ホー一族。中央車いすの男性がスタンレー・ホー氏。

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2011年2月2日付中国新聞社は、香港やマカオなどの同族経営企業で、創業者が高齢に達しているにもかかわらず継承がうまく進まず、親族間での相続争いが増加していると報じた。

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メディアの報道によると、アジアの大企業1000社のうち3分の2は同族経営企業で、香港市場上場企業の7割以上が創業者あるいはその家族が実権を握っているという。

香港やマカオの一部の企業で、創業者たちが高齢になり、世代交代の必要性に迫られている。彼らは香港経済が飛躍的に発展した1960年代、70年代に創業し、これまでに十分な富を蓄えている。しかし、継承がうまく進まず、中には相続争いに発展しているケースも少なくない。

31億ドルの資産を持ち、米誌フォーブスの「2011年版・香港富豪ランキング」で13位に入っている“マカオのカジノ王”ことスタンレー・ホー氏(89)も、財産争いで揉めている1人だ。ホー氏には4人の妻(うち1人は故人)と17人の子どもがいるが、株式の譲渡問題で親族間争いが生じており、このところ現地メディアはこの話題で持ちきりだ。ホー氏自身の発言も二転三転しており、高齢による判断能力の低下が争いの原因と指摘するメディアもある。

香港10大富豪の1人、大手不動産デベロッパーの南豊集団創業者・陳廷[馬華](チェン・ディンホア、88)一族でも数カ月前に財産争いが発生した。また、ローストグースで有名な香港の名レストラン・ヨンキー(Yung Kee Restaurant/[金庸]記酒家)でも昨年、親族間で株式の継承問題が発生している。

こうした状況について、香港科技大学アジア同族企業研究センターの金楽[王奇](カム・ロッケイ)主任は、中国のことわざ“富は三代以上続かない”を引用し、その主要原因を「中国では往々にして家族関係が複雑だから」と分析する。

また、香港中文大学会計学院の範博宏(ファン・ボクホン)教授は「同族企業のリーダーは早くから継承計画を立て、企業の平穏無事な継承を保証する必要がある」と指摘している。一方で香港大学香港人文社会研究所の鄭宏泰(チェン・ホンタイ)助教授は、「血族の力が強い中国系社会では、欧米式の経営方式は必ずしも風土に合うとは言えず、一族に事業を継承していくことが市場活性のモチベーションになっている」とも指摘している。(翻訳・編集/HA)

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