“空巣老人”対策進む、「子は頻繁に実家に帰ること」=新「老年法」に明記か―中国

Record China    2011年1月6日(木) 15時1分

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5日、中国で「空巣老人」といえば子どもが巣立った後に残された高齢者の独り暮らしまたは夫婦だけの世帯のこと。中国ではこうした高齢者の急増を受け、「老年人権益保障法」の改正作業が進められている。写真は息子家族と共に冬至の伝統行事を楽しむお年寄り。

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2011年1月5日、中国で「空巣老人」といえば子どもが巣立った後に残された高齢者の独り暮らしまたは夫婦だけの世帯のこと。中国ではこうした高齢者の急増を受け、「老年人権益保障法」(老年法)の改正作業が進められている。山東商報が伝えた。

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記事によれば、中国は1999年から高齢化社会に向かっており、現在、60歳以上の高齢者は約1億6700万人、80歳以上は100万人近くに上る。うち介護が必要な高齢者は2000万人以上、100歳以上だけでも4万人以上に上る。

一方、「一人っ子政策」の影響で1組の夫婦で4人の親の面倒をみるという社会構造への変化が進んでおり、「空巣老人」が急増。高齢者が安心して老後を暮らせる社会の実現が大きな課題となっている。こうした現状を受け、新しい老人法では「地域社会で『空巣老人』をサポートしていくこと」を定めた章が単独で設けられることになりそうだ。

買い物や掃除など生活面でのサポートのほか、精神的なケアにも重点が置かれた。「精神的な慰め」の章では「家族は高齢者を精神的に無視したり、孤立させたりしてはならない」と定め、具体的に「高齢者と離れて暮らしている場合、頻繁に訪問したり連絡を取ったりしなければならない」との一文が盛り込まれる予定だという。

社会保障制度が十分確立されていない中国では「親の老後は子が見るのが当然」という考えが根強い。そのため、「子どもが顔を出さない」「面倒を見てくれない」といった訴えを裁判所に持ち込む高齢者も少なくなかったが、受理されることはなかった。新しい老人法が施行されれば、こうした問題を法的に訴えることも可能になる。(翻訳・編集/NN)

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