本家・中国の漢方薬が世界シェアたったの2%?機密保持にこだわり日韓に水開けられる―中国誌

Record China    2011年1月7日(金) 15時44分

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4日、中国が世界に誇る漢方薬の売り上げが隣国の台頭で危機に立たされている。一部のメーカーを優遇するなどの旧態依然とした国家制度が、薬品の品質向上を妨げているのも一因と考えられる。写真は雲南白薬の各製品。

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2011年1月4日、中国が世界に誇る漢方薬の売上げが隣国の台頭で危機に立たされている。一部のメーカーを優遇するなどの旧態依然とした国家制度が、薬品の品質向上を妨げているのも一因と考えられる。法律誌・法人の報道。

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中国三大名薬とされる漢方薬「雲南白薬」。止血や止痛、血液活性に有効とされる田七(でんしち)を主成分とした“国家漢方薬一級保護品種”だ。その成分配合は国家機密級とされ、政府公認で非公開となっている。ところがこの製品、米食品医薬品局(FDA)がその含有成分を事細かに公開している。これを国内の一部では「大事な国家機密が漏れた」と一大事にとらえる向きがあるが、多くの国家では常識として、薬品の成分とその含有量を表示することは消費者の知る権利を守り、製品の品質と安全性を保証するのに不可欠なことだ。逆に言えば、中国の消費者の安全は守られているのだろうか?

実は、薬品の成分を公開するだけでは“機密漏えい”には当たらない。漢方薬はその製造過程が非常に大切。例えば料理を作る場合、同じ分量の同じ材料でも調理法によって、おいしくもまずくもなるのと同じである。だから薬品成分の公開は、メーカーを脅かすことではなく、消費者の利益にもかなうはずだ。

しかし、中国製の漢方薬に限っては現状が異なる。国家によって“一級保護品種”に指定された製品は成分表示の義務はなく、価格設定もメーカーの裁量に任されている。よって、メーカーにとっては独占的利益を享受しながら、品質向上に努める必然性がなくなり、これが徐々に問題化している。

隣国の日本や韓国は、中国古来の処方を参考にしながらさらに改善を加え、西洋医学の概念も取り入れた製品や、より飲みやすい形態の製品を開発し、莫大な経済利益を得ている。その結果、世界の漢方薬市場は80%を日本が、10%を韓国が占め、本家・中国は2%とというゆゆしき事態に陥っている。

中国の漢方薬業界も、機密保持だなんだと小さなことにこだわっている場合ではない。中国の経済や文化が国際社会に台頭しはじめたこのタイミングは、世界に漢方薬を売り出す絶好のチャンスなのだ。ぜひとも旧態依然とした慣習を打ち破り、技術、品質、販路開拓の各方面で大きく成長してほしいものである。(翻訳・編集/愛玉)

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