異常気象と災害による死亡率、女性が男性の14倍―中国紙

Record China    2010年12月3日(金) 11時31分

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11月29日、災害における女性の死亡率は男性と比べて14倍に上ることを中国の研究者が明らかにした。写真は2008年の四川大地震で被災した少数民族チャン族の女性たち。

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2010年11月30日、第一財経日報によると、異常気象と災害の頻発により生活の安定を侵される新たなタイプの貧困が生まれているが、その被害の程度には男女差が生まれている。自然災害における女性の死亡率は男性と比べて14倍にも上ることが、29日、中国婦女研究会の2010年度会議で明らかにされた。

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会議で報告を行った劉大慶(リウ・ダーチン)氏は、先進国か発展途上国かにかかわらず、女性は災害の犠牲になりやすいと指摘する。1991年にバングラデシュで起きたサイクロンでは14万人が犠牲になったが、その9割が女性だった。2003年にヨーロッパで起きた熱波でも、犠牲者の多くは高齢の女性。04年に発生したインド洋の津波でも女性が多く被害に遭っている。女性には泳げない人が多かったためだ。

世界141カ国で起きた大規模災害における犠牲者の死亡状況を調べたところ、男性と比べて女性の死亡率が14倍ときわめて高いことには、女性の家庭や社会での立場、経済的立場の低さや、救出活動時に男児が優先されるなど社会的な要因が大きく影響していることが分かったという。つまり男女平等が行き届いている国ほど、災害犠牲者数の男女差は縮まることになる。

また、災害後の女性の被害状況も深刻だ。夫や子供を亡くしたことで生活の手段を失い、家庭が維持できなくなったり、負傷の後遺症で家事や農作業に支障をきたしたりして、社会復帰が困難なケースも多い。精神的ダメージだけでなく、経済的ダメージからも脱却しにくいことも劉氏は指摘している。(翻訳・編集/岡田)

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