<レコチャ広場>サッカー発祥の地・中国が弱い理由=日本戦の敗北に学べ―中国

配信日時:2010年11月9日(火) 11時47分
<レコチャ広場>サッカー発祥の地・中国が弱い理由=日本戦の敗北に学べ―中国
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8日、北京大学メディア研究者の王錦思氏はブログに記事「中国サッカーはなぜ成功しないのか」を掲載した。若年層から整備された日本の育成システムをたたえ、中国は敗戦から教訓を学ぶべきだと提言している。写真は8日、アジア大会日本対中国戦。
2010年11月8日、北京大学メディア研究者の王錦思(ワン・ジンスー)氏はブログに記事「中国サッカーはなぜ成功しないのか」を掲載した。以下はその抄訳。

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8日、広州アジア大会開催地から遠く離れた吉林省で、私はタクシーに乗った。タクシー運転手と中国サッカーについて雑談したが、13億人もいてなぜ1人の傑出した選手を選べないのかと嘆いていた。その夜、日本代表との試合が行われ、中国五輪代表は0対3と完敗を喫した。

世界ナンバーワンスポーツの誉れ高いサッカー。中国はその他の競技では成功している挙国体制を試みるも、サッカーでは効果を上げることができていない。世界に羽ばたくどころか、アジアの二流、三流に堕している。

サッカーは古代には「蹴鞠」と呼ばれ、その起源は紀元前700年、中国の斉国にさかのぼるという。小説「水滸伝」では宋の皇帝が蹴鞠に興じたとの記述もある。明の朱元璋は兵士たちが娯楽にふけらないようにと蹴鞠を禁止したことから中国の伝統は途絶えたという。蹴鞠は欧州に伝わり、19世紀には英国でサッカーとなった。

その後、五輪競技となったサッカーだが、中国は1987年に東京で日本代表を2対0と破り、ソウル五輪出場権を得ている。しかし子ども時代からピラミッド型の育成システムを整えた日本は実力を上げていき、今の実力差につながった。

また、中国サッカーはブラジル、ドイツ、セルビアなど学ぶ国を次々と変えていき、結局、自国のスタイルを築けないままでいる。一方、日本はブラジル的なテクニックを基礎とし、世界の先進的なサッカー理念を学ぶことで一貫している。

04年の中国アジアカップで、日本代表は重慶市、済南市、北京市を転戦。ブーイングを浴び続けた。ある中国代表は「小日本を滅ぼしてやる」と過激な誓いを立てたという。日中が顔を合わせた決勝戦。北京市では軍と警察2万人以上を動員しての厳戒態勢が敷かれた。日本代表は中国を破り、アジア王者の栄冠に輝いている。

8日の試合でも日本代表にはブーイングが浴びせられ、拍手や歓声が送られることはなかった。しかしアジア大会における最大得失点差での敗戦、アジア大会初戦としては初の敗戦を中国はよく反省し、近い将来に日本を打ち破る教訓としなければならない。

●王錦思(ワン・ジンスー)
吉林省出身、北京在住のジャーナリスト。北京大学でメディア学を専攻。日中歴史問題や抗日戦争史を研究課題としている。著書に「日本行、中国更行」。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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