“最も危険な敵”米国に行きたがる中国人、矛盾だらけの中国はどこへ行くのか?―米紙

Record China    2010年10月29日(金) 20時43分

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27日、中国の国営メディアは、25日付米紙のコラム「中国は台頭を続けるのか?それともバランスを崩してしまうのか?」を掲載した。作者は有名コラムニストのデビッド・イグネイシアス氏。写真は米ドルと人民元。

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2010年10月27日、中国の国営新華社通信(電子版)は、25日付米紙ワシントン・ポストのコラム「中国は台頭を続けるのか?それともバランスを崩してしまうのか?」を掲載した。作者は同紙コラムニストのデビッド・イグネイシアス氏。以下はその内容。

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「中国の世紀へようこそ!」―こんな言葉がプライベートファンドを取り扱う会社の入口に掲げられていた。「米国が統治する100年が終わった後、次の100年は中国が支配する」という意味が込められているらしい。では、「中国の世紀」とは一体どんな姿なのか?ここを訪れた米国人観光客は思わずそう考えるだろう。中国は不透明な政治体制のまま、自らが放出する経済力を受け止めることができるのだろうか。

それとも、それは繁栄の陰に隠された時限爆弾なのか?力をつけた中国が世界のリーダー・米国と衝突するのは運命とでも思っているのだろうか? 1週間の上海滞在が終わる頃には、これらの懸念は来たばかりの時よりもさらに膨れ上がっていた。中国沿海都市の新興富豪には驚かされる。彼らは筆者が滞在中に見聞きしたあらゆる宣伝がウソではないことを証明している。

だが、中国の政治の脆弱性は一目瞭然だ。将来が不安なエリート層は万が一を考え、人民元で富を得ながら海外投資に励み外国パスポートを手に入れようとする。今の中国は傲慢でいながら臆病。驚くほどの速さで前進しながら常に不安で落ち着かない。役人は発展の成果を自慢しながら「貧困」を訴え、あれほど周辺国に対する強硬姿勢を強めておきながら「敵を作りたくない」と言い続けている。

こうした矛盾は中国人が米国を語る時にもよくみられる。米国は中国人学生に最も人気のある渡航先であるほか、両国の活発で貪欲な資本主義的やり方は非常によく似ている。それにも関わらず、中国の世論調査に詳しい袁岳(ユエン・ユエ)氏によると、過去10年間に行われた調査で「最も危険な敵」の第1位に選ばれたのはほとんどが米国だ。

上海万博の中国館には孔子の言葉「七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず」が掲げられているが、中国の来場者はこの真意が「党の言う所に従い、道を外れないように」であることに気付いているのだろうか?今の中国人が信じられるものは「カネ」だけだと言う人も多いが、中国政府はもしかしたら国民の心の隙間を埋めるためにナショナリズムを鼓舞しているのかもしれない。

筆者は上海で「中国の世紀」というものを早々に体験した。その上で思うのは、中国の成功は米国にとって非常に重要であるということ。米国は中国に真の安定を実現させる必要があると痛感した。(翻訳・編集/NN)

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